講演録『ライフスタイルを持つ生き方』Part2
何を幸せと感じるかは人それぞれ。こだわり、言われて嬉しい言葉、得たい感情を紐解いていくと、3人のスピーカーが大切にしているライフスタイルが見えてきました。大切にしたいものを大切にする、理想のライフスタイルはシンプル。
2018年9月29日開催
しつもんカンファレンスin OKINAWA ミッドナイトセッション2
▼登壇者情報
スピーカー/
松田 然
働き方実験家
鈴木 克彦
起業家育成の専門家
マツダ ミヒロ
質問家
質問家/
岡谷 佳代
場所、食、言葉へのこだわり。こだわりを持たず、揺れ幅を持つ。
岡谷:何か発信していくのって、すごく大事だと思うんです。今日すごい台風じゃないですか。
ミヒロ:うん。
岡谷:台風の中で、このリッツカールトンで(こうやって収録が)できたのは、のっぽさんのライフスタイルの一つ……、ちょっとお話を聞いたら、リッツにこだわりがあるとか。やっぱり奥さんが旅が好きで、人だったり、場所だったり、すごくこだわってるっていう。
ミヒロ:あ、こだわりね。
岡谷:みなさんのこだわり……、たとえば”自転車で“。ミヒロさんの”質問“。みなさんが、ご自身の生活の中でこだわっているものを聞かせていただけますか?。
ミヒロ:(鈴木の方を見て)何にこだわってる?
鈴木(のっぽさん):ぼくね、「いい場所で、いい人で、いい言葉の中にいたい」というのは、ずっ〜とこだわってる。
ミヒロ:へぇ〜。
鈴木(のっぽさん):ホテルでいうと、それを全部叶えてくれるのが、リッツカールトン。
ミヒロ:なるほどね〜。なるほど、そういう場所の選び方……。
鈴木(のっぽさん):ホテルは、リッツカールトンじゃないんだったらどこでもいい。ぼくは。
岡谷:ふ〜ん。ミヒロさん何かこだわりって……(ありますか?)。
ミヒロ:あるかな? ぼくなんか……。あんまりわからない。こだわり…………。あ!こだわりは……、思い出した!
岡谷:よかった(笑)。
鈴木(のっぽさん):(大笑い)
ミヒロ:こだわりは「愛とエネルギーのあるものを食べ続けたい」。
岡谷:あぁ〜。
鈴木(のっぽさん):食べ過ぎくらい食べてる。
岡谷:たとえば、愛とエネルギーのあるものとは?
ミヒロ:作る人がそれが大好きで作ってるっていう。
岡谷:ふ〜ん。
ミヒロ:それが食べられないんだったら、もう何でもいいというか、食べなくてもいい。
鈴木(のっぽさん):エネルギーを食べてるんだね。
ミヒロ:そうそうそう。
岡谷:すみません、戻ってもいいですか? リッツカールトンを選ぶこだわり?
鈴木(のっぽさん):うん、たぶんぼくね、言葉が汚い人が嫌いなんです、きっと。質問もそうだけど、言葉がすべてを……、答えをつくるでしょ。
ミヒロ:うん。
鈴木(のっぽさん):いい言葉を使う人の中にいたいんだよね。リッツカールトンって、みんなホスピタリティとか接客がいいとか思っちゃうかもしれないですけど、(自分のことを)大事にしてくれるのよ。
今日は台風で、この会場を借りる経緯になったのも……、1回お願いしたんですよね。そもそもここはクローズになっているから「貸してくれ」って言っても……。
ミヒロ:普通は貸してくれないよね。
鈴木(のっぽさん):普通は貸してくれない。「すみません、時間外なんで」って言われるんだけど、やっぱりぼくが困ってるんだったら「何とかしてあげたい」っていうね、ところがあるから、この場を貸してもらうことができて。開催できたのもあると思います。
そうやって親身にお客さんのことを考えているというのが、いちばん違うんじゃないかなって。それがお金を投資していい理由だと思います。
岡谷:ありがとうございます。然さんは、こだわりは?
然:こだわり……、ないのがこだわりか、わからないんですけど、ないですね。
全員:(笑)
然:それは理由もあってですね、こだわるとそれが叶わなかったとき、たぶんイライラしたりだとか。
ミヒロ:あぁ〜。
然:「これがないと」って思っちゃうのが、自分はあまり向いてなくて。ライター的にはいろんなこだわりがある人を取材するんで、こっちがこだわりを持ちすぎると、偏見で話を聞いてしまうところもあるんで。
ミヒロ:なるほどね〜。
鈴木(のっぽさん):ニュートラルだね。
然:ニュートラルにいることもあります。ホテルも、もちろん高級ホテルも気持ちいいですし、逆に山奥の寝袋もなくて……、なんだろ、野原で寝れるみたいなところもいい。さすがに最近はないんですけど、どこでも寝れちゃうんですよ。振れ幅はすごい持ってます。
なので、わたしの場合はこだわりはあえて、あまり持たないようにはしてます。
自分が大事にしたい感情を知っていて、大切にする
岡谷:こだわりがない中で、その中で共通しているものはありますか?
然:自分の感情はいつも観てるので、「こういうのを選んだらこう思うんだ」「こういう『ヤダ!』という感じになってくるのか」とか、「これ最高やん」っていうのをいつも観るようにはしてます。
岡谷:自分の気持ち……。
然:気持ちの部分は……、常にもってますね。
岡谷:その辺はみなさん一緒なんですかね? 自分が大事にされているとか、愛があるものを食べるときの、自分たちの気持ちとか感情っていうのは?
ミヒロ:気持ち……、感情かぁ。
鈴木(のっぽさん):ま、でも自分の感情は大事にしていると思いますね。
ミヒロ:そうですね。
鈴木(のっぽさん):あえて不愉快なところにはいかないと思う。
ミヒロ:ライフスタイルをつくる……、持つということは、自分が大事にしたい感情を知っていて大切にすること……。
鈴木(のっぽさん):そうですね。そういうことだと思いますよ。そのスタイルをやっぱり貫いていくわけですよね。
ミヒロ:うんうんうん。たしかに。
岡谷:自分が今いちばん意識して大事にしている、”物”じゃなくて”感情”は、どんなものですか?
ミヒロ:感情の種類っていうこと?
岡谷:種類というか、”嬉しい”とか”楽しい”とか………、なんだろうな、目に見えないものだからこそちょっと聞いてみたいなって思うんですけど。
鈴木(のっぽさん):”幸せ”。
岡谷:幸せ。
ミヒロ:あぁ、でもそうですよね。
然・ミヒロ・鈴木(のっぽさん):(無言で頷きあう)
ミヒロ:幸せはどこから来るか、どの感情から来るかということでしょ?
岡谷:逆に聞くと、どんなことをするとうまくいかないというか……。
ミヒロ:なるほど。
岡谷:今、ライフスタイルを持つ生き方ができている(状態)って、うまくいってる(状態だ)と思うんですね。逆に、こんなライフスタイルを持ちたいんだけど、なかなかできないなって思うときの、うまくいかない……。
ミヒロ:なんかね、妥協すると、うまくいかないと思うけど。
鈴木(のっぽさん):あ、それは言える。
ミヒロ:ちょっと「これでいっか」とか「ここは手を抜こうか」っていう。ライフスタイルって生き方だから、生き方において妥協すると、もう全部がガラガラと崩れ落ちる気がする。
人生はみんな本番中。すべてを実験と思えたら、失敗はなくなる。
鈴木:あとはね、相手のことをわかる前に何か始めちゃうことだね。
岡谷:自分本位に……。
鈴木(のっぽさん):お客さんが何を望んでいるのかわからないのに、商品作っちゃったり。
ミヒロ:あぁ〜。うんうんうん。
鈴木(のっぽさん):だから相手がわからないうちに、何か行動を起こすと失敗するんだよね。だいたい思ったようにはならない。最初はね。失敗を繰り返していきながら最終的にうまくなるんだけど。
だったらもうちょっと考えたり、もうちょっとリサーチしてからやった方がよかったなと思うことは多々ありますよ。
然・ミヒロ・岡谷:う〜ん。
鈴木(のっぽさん):相手を知るということは、ぼくの中ではすごく大事かなと思いますけどね。
岡谷:然さんは?
然:ぼくの失敗例がありすぎて(笑)。面白そうと思ったらまずやってみちゃうほうなんですけど、自分は。でもそれが、自分が心地よい状態で、逆に、全部整ってからとか、いろんな調査して「これいける!」ってなったときには、もう(自分の中では)「シュン」となってるときもある。
ミヒロ:へぇ〜。
然:自分の場合は「やってみる」みたいな。でも、失敗したら「ネタにしちゃえばいいじゃん」くらいの軽い気持ちでやっています。
何事もすべて本番っていうと「失敗できない」と思うけど、「実験」っていつも思ってるので、1ヶ月やってみて「これは違う」と思ったら方向転換するとか……。
ミヒロ:なるほどな〜。でも、なんで実験が好きなんですか?(笑)
然:実験大嫌いだったんですよ、昔は。
全員:(笑)
然:親が物理の先生だったんですよ。
ミヒロ・岡谷・会場:へぇ!
然:でも、親が物理の先生だったからなのかな? 授業は物理が好きではなかったんですけど……。
岡谷:生活の中での実験は大好き?
ミヒロ:なるほどね。
然:なんでですかね?
ミヒロ:でも、実験すると何かは得られるんですか?
然:そうですね。
ミヒロ:失敗しても成功しても得られるものが?
然:自分軸と他人軸とで得られるものがあるんですけど、自分軸は何かにチャレンジする“はじめの一歩”が出しやすい。
ミヒロ:あぁ、なるほどなるほど。
然:なので実験をやる。で、さきほどインターネットとライフスタイルの話をしましたけど、良いこともダメだったことも発信できるので、「この実験の成功はこの人に届けたら響くなぁ」だったり、「この失敗はこっちに教えよう」っていう、発信の仕方を分けて結果を公表すると、気になってくれる人もいるので、それが他人軸。
ミヒロ:たしかに実験だって言えば、他の人が”失敗”と見ても「いや、あれ実験だから」って言えばいいもんね(笑)。
会場:(笑)
鈴木(のっぽさん):改善するために実験してるわけだからね。
ミヒロ:たしかに。便利な言葉だな!
然:そうなんですよね。人生はみんな本番中なんですが。
ミヒロ:あぁ、なるほど!
然:本番の中で実験をしているので。
ミヒロ:へぇ〜おもしろい。
岡谷:私は”研究”と呼んでるんですけど。
然・ミヒロ・鈴木(のっぽさん):ふ〜ん!
岡谷:(わたしは)「笑顔の先生」なんで、「笑顔の研究をよかったら一緒にしましょう」みたいな。
欲しい感情も、言われて嬉しい言葉も、人それぞれ違う。
岡谷:のっぽさんは今「日本一結果の出る起業塾」をされていますよね。やっぱり日本一結果が出るということは、ライフスタイルにも関係してくるんじゃないかなって思うんですけど。どうなんですかね、その辺りは?
ミヒロ:教えるのは、ビジネスだけ教えるの? それとも……。
鈴木(のっぽさん):いやもうね、生き方そのものです。
ミヒロ:やっぱりじゃあ、ライフスタイル含むっていう感じ?
鈴木(のっぽさん):(大きく頷く)
ミヒロ:それはどうしてですか?
鈴木(のっぽさん):結局ね、仕事だけうまくやろうと思ってる、やましい人になるわけですよ。
ミヒロ:やましい。なるほど(笑)。
鈴木(のっぽさん):そんなの、お客さんが見抜くから。
岡谷:う〜ん。そうですよね。
鈴木(のっぽさん):お客さんなんて自分のことしか考えてないから、基本ね。自分がハッピーになることしか考えてないわけで、「うまく売りつけてやろう」なんて人はすぐ見抜くじゃないですか。
ミヒロ:まぁ、たしかに、そうですよね。
鈴木(のっぽさん):そんなことを教えると結局ね、まがいものができるわけですよ。
ミヒロ:あぁ〜。
鈴木(のっぽさん):それをね、ぼくはつくろうとは思わないんですよね。
岡谷:教えている中ですごく大事な、重要な要素みたいな(ことは)?
鈴木(のっぽさん):「人を幸せにすること」。さっきも言ってましたけど、人を幸せにする仕事って絶対なくならないからね。
ミヒロ:う〜ん。
鈴木(のっぽさん):人を幸せにしている実感があったら、絶対自分が幸せだから。
ミヒロ:なるほど!なるほど。
鈴木(のっぽさん):だって、こんないい仕事の仕方ないでしょ?
岡谷:そうですね。たくさんの「ありがとう」の循環……。
鈴木(のっぽさん):そうです、そうです。
然:ビジネスの幸せのパターンっていっぱいあるんですか? それとも「これが王道の幸せだ」っていう……。
鈴木(のっぽさん):たぶん、幸せって、3人(然・ミヒロ・自分を示しながら)いたら、みんな違うでしょ?
ミヒロ:うん。
鈴木(のっぽさん):まず相手を知って、どういうものを喜ぶのかというのをわかってからじゃないと提案できないですよね。だから、まず相手に興味を持つというのがすごく大事で。
ミヒロ:うん。
鈴木(のっぽさん):マーケティングでいろんな答えが出てきますけど。それ結局どれがいちばん多かったかという、いちばん外さないところがわかるだけで。そこから先はやっぱり、個別の対応になっていきますよね。
そこを上手に組み合わせてやっていくというのが、いちばん確率がいいのかなって。
岡谷:やっぱりその人その人をしっかり大事にみるっていうことですよね。
鈴木(のっぽさん):そうですそうです。
岡谷:さっきのホテルのお話と同じように。
鈴木(のっぽさん):共通していることは、この3人の中に多分にあるんですけど、表現の仕方はみんな違うでしょ?
岡谷:そうですね。
鈴木(のっぽさん):だから同じことを言うのでも、表現を変えてあげたほうが響くわけですよ。
ミヒロ:なるほど。
鈴木(のっぽさん):ほんとはそこまでやってあげたい。
岡谷:う〜ん、その人その人に。
鈴木(のっぽさん):だって同じことを言ってるのに、喜んでくれない言葉を使うより、喜んでもらえる言葉を使ってあげたほうが売れるし、相手もその言葉を言われてハッピーなはずだから。
ミヒロ:うんうんうん。
鈴木(のっぽさん):できるだけそういう言葉を見つけるように、してあげたいと思いますね。
岡谷:じゃ、たとえば3人が今言われて嬉しい言葉は……。
ミヒロ:言われて、嬉しい言葉………は何か?
岡谷:はい。
ミヒロ:ぼくは「愛妻家ですね」(笑)。
全員:(大笑い)
鈴木(のっぽさん):ないな、それは(笑)。
ミヒロ:あ、ないか(笑)。え、なんだろう?(然の方を見て)なんですか?
然:なんでしょうね?………みなさん持っているものなんですかね?
岡谷:いや、なんで今これを質問したかというと、「人を幸せにする仕事」が、のっぽさんを満たしてくれている言葉だと思ったんですよ。シャンパンタワーでいうと。
ミヒロ:なるほどね。
岡谷:はい。たとえば奥さんを旅に連れて行くことは、自分の幸せだって。自分のライフスタイルを持つ生き方って、自分を幸せにする生き方なんじゃないかなって……。
鈴木(のっぽさん):そうですよね。
言われてうれしい言葉は、「らしい」「きっかけ」「結果」
岡谷:みなさんのお話を聞きながら思ったんですね。どんな言葉を言われたら嬉しいのかな?って。それって、自分が意識して行動していることだったり、頑張ってることだったりするのかなって思って、ちょっと伺ってみたいんですけど。
然:そうだ、ありました。「自然体」「然(もゆる)らしいね!」って。
わたし、本名で“もゆる”っていうんですけど、自然の”然”一文字で、“もゆる”なんです。だから、いつも自然体でありたいと思っていて、そうすると「然(もゆる)らしい」生き方になると思っていて、それが自分の中では褒め言葉というか、嬉しい言葉で。
逆に、無理してるとき、不自然な状態とか……、無理してブランディングしちゃってるときもありますが、なんか(気持ちが)違うんですよね。
岡谷:「然(もゆる)らしいね〜」って。ですよね?(笑)
然:そうですね(笑)。
全員:(笑)
岡谷:ミヒロさんは愛妻家?
ミヒロ:ぼくは愛妻家”も”なんですけど、「きっかけで」ですね。
岡谷:ミヒロさんのきっかけで? ミヒロさんがきっかけで?
ミヒロ:違う。たとえば、「ぼくと◯◯したきっかけで」とか「質問と出合ったきっかけで」とか。何かの機会になっているということを知ったり、実感したとき……が嬉しくて。
逆に、嬉しくないのは「おかげで」。
岡谷:おかげで?
ミヒロ:「ぼくのおかげでうまくいったんだよ」と言われるのは、あまり嬉しくなくて。きっかけ止まりがいいですね。
岡谷:きっかけ止まり。きっかけストップ?(笑)
ミヒロ:うん。
岡谷:きっかけストップで。ありがとうございます。(鈴木に手を差し伸べ促す)
鈴木:もうね、いっぱいあるんだよね。
岡谷:選べない(笑)。
鈴木(のっぽさん):ま、でも仕事はやっぱり「結果が出た」って言われるのがいちばん嬉しい……。嬉しいというか、ほっとするんだよね。
ミヒロ:なるほど。
鈴木(のっぽさん):ほっとする。で、あとはもう仕事とかみさんしかないので。
岡谷:仕事、かみさん、仕事、かみさん。
鈴木(のっぽさん):そうそうそう。かみさんに言ってもらうのは、だいたい「今日もありがとうね」って言われるのが、ほっとしますね。
ミヒロ:へぇ〜。
鈴木(のっぽさん):きっと今日も寝る前に言ってくれると思いますけど。
ミヒロ:ほっとしたいんですか?
鈴木(のっぽさん):なんかほっとしたいんだね(笑)。
全員:(大笑い)
鈴木(のっぽさん):ほっとしたい(笑)。
ミヒロ:へぇ〜なるほど。
自分の中の「たまらなく好き」を大事にする。
岡谷:なるほど。じゃ、理想のライフスタイルを今、頭の中に思い描いていただいて、そのときにどんな感情っていうか……、たとえばほっとするなのか。
ミヒロ:どんな感情なのかな?
岡谷:「幸せ〜」とか、自分の理想のライフスタイルを思い浮かべて、今どんな感じが自分の中でありますか? 何を欲しいのかな? みたいな。
ミヒロ:なるほどなるほど。
岡谷:ライフスタイルの形は、いろいろあると思うんですけども。
然:逆にざわつきたくないとか、もやもやしたくない、というのが大きいですね。さっき言ったみたいに、不自然なことをやってるともやもやするんですよ。わたしは営業とか経験したことがないので、人に売るとか交渉とかが、すごく苦手なんですよ。
会社経営を8年やっていながら営業はほとんどしたことないんですけど、でも交渉の現場とかがあるので。そのときに、無理して売ろうと押し進めると、すごくもやもやするんですよね。なので、交渉ではなく課題解決のために動けるとときは、気持ちいいと感じます。
「この金額だったらこれだけやれる」とか言ってると、なぜだかもやもやしてくるんですよね。自分の場合は。
岡谷・ミヒロ:(笑)
然:ぼくの場合はですよ。でも、それが楽しい営業の方ももちろんいますし。
ミヒロ:そうですよね。
岡谷:ミヒロさんは?
ミヒロ:理想のライフスタイルの次、どんな気持ち?……ぼくはね、さっき想像してたのは”わからない”っていうのがたまらない。
岡谷:わからないのがたまらない(笑)。
鈴木(のっぽさん):え? わからないのがたまらないの?
ミヒロ:いや、もうたまらないですよ。
鈴木(のっぽさん):ま、常に下向いて(スマホを触って)るもんね。
ミヒロ:あ、なんか、わからないっていうのはですね、わからなくなりたいんですよ。
鈴木(のっぽさん):わからなくなりたいの?(笑)
全員:(笑)
鈴木(のっぽさん):それはわからないよ(笑)。わからなくなりたいのがわからない。
ミヒロ:理想のライフスタイルは……、理想のライフスタイルでぼくは安心をしたくないんですよ。
鈴木(のっぽさん)・岡谷:う〜ん。(頷く)
ミヒロ:これからどうなるかわからない状態をつくりたくて……。
岡谷:楽しく。
ミヒロ:そうそう。それが楽しくて。だから、その”わからない”のもっと根本にある感情は”つくりたい”だと思うんですけど。
たとえば「来年はどんな暮らしをしようね」とか「どこでどんなふうに過ごそうね」という会話を夫婦でしたときに、どうなるかわからないじゃないですか。っていうのがたまらない(笑)。
岡谷:うんうん。(頷く)ありがとうございます。
鈴木(のっぽさん):その話聞いてだんだんわからなくなった、俺(笑)。
ミヒロ・岡谷:(大笑い)
然:わかるのが安心な人もいれば、わたしも先がわからないほうが合っているので、ミヒロさんと一緒ですね。
ミヒロ:あ、一緒一緒。
鈴木(のっぽさん):ぼくはたぶん人が喜んでくれてるのが、その喜んでくれているのを見るのがいいんだろうね。好きなんだろうね。
岡谷:たまらなく好き?
鈴木(のっぽさん):たまらなく好き。
ミヒロ:ほぉ、なるほどね。
(パート3へ続く)
写真記録チーム/田島聖子、多賀 健、猪野裕介
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やりたいことしかやらない。どうしたらそれができるかを考える。ストレスを手放し、夢中を見つけていく
をご覧ください。