続けてきたからこそ生まれるもの、見える世界がある。家、パン、髪に想いを寄せ、人格として扱う。

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講演録『周りに流されない自分スタイルの作り方』Part3


もはや建築家、パン職人、理美容師という肩書きの枠を超え、目の前の対象物への想いやエネルギーを語り始めた3人。自分スタイルを深め、積み上げ、築き上げてきた3人が語る『周りに流されない自分スタイルの作り方』。

2018年9月30日開催
しつもんカンファレンスin OKINAWA セッション4A


▼登壇者情報


スピーカー/
八納 啓創
建築家

都竹 正義
理 美容師 or 人生がときめく魔法のカット人

宗像 誉支夫
パン職人

質問家/
みちの えみこ
笑顔ライフ★プロデューサー、姿勢科学の専門家(姿勢調整師)


幸せな成功者は、自分の住んでいる家が大好き!

みちの:先ほどからお話聞いてても、やはりみなさん10年以上お仕事されているっていうことですよね。やっぱり続けるということがすごく重要というのは感じますか?

都竹:いや、早かったらべつに早く成果出たらいいと思うし、続けてもいいし……、(宗像の方を見て)あれ、間違いました?(笑)

宗像:いやいやいや、目的がどこにあるかで短期的にやってもいいし、長期的にやってもいいと思うんですけど。設定だと思うんですね。

ぼくは、学校も運営してたりして、学校の場合はやっぱり10年続けてきたら、学校を10年続けてきたっていうだけで説得力が違うんですよね。で、自分の商売も15年やってると、信用があるので、継続することのパワフルさというか、それがなんかすごく大きいなって最近思います。

みちの:しかも風邪をひかないですもんね。

宗像:そうですね(笑)。はい。

みちの:八納さんも、継続ということで言うと、さっき100年建ってる家というお話があったんですけども……

八納:はい。

みちの:そういう意味ではけっこう長期スパンなお仕事じゃないですか。たとえば、新しいものをつくるだけじゃなくて、ちょっとこう変えていったりとかも含めて、関わっていったりするんですか? 長い付き合いで。

八納:え〜っと、建物ですか?

みちの:あ、お客さまと。

八納:ですから、実際に建ってる建物を回収して、それをまた新しい生命を吹き込むみたいなね、感じのこともやったりしています。

みちの:ふ〜ん。

八納:その建物の寿命を伸ばしてあげることができるとか、そういったことを見るんですよね。面白いんですけど、建築ってひとつの人格だと思って付き合ったほうが面白いんですよ。

たとえば、ちょっと話がずれますけど、幸せな成功者の人って住んでる家が大好きなんですよ。ほぼ100%。一般の人に「住んでいる家好きですか?」って聞いたら、「そんなこと考えたこともありません」っていう人がけっこう多いんですよ。

ここで何が違うかと言うと、ふだん身を置いている環境が好きなほうが絶対いいはずなんですよ。そこの認識がないっていうかね。だから、みなさん、たとえば家に帰ったら、家に「ただいま」って、家に対して「いってきます」って。ひとつの人格だって思って付き合ってると、けっこうね、居心地が変わるんですよ。

よかったら、やってみてください。ほんとにね、変わる。だから、その古い建物にしても結局なんにしても、ひとつの生命みたいな感じ。そんなふうに思って付き合うと、そこに魂が吹き込まれるような感覚がある。

しつもんカンファレンス2018

八納:ぼくらはある意味、建築ってデザイン、壁とかに見えるんですけど、それは形であって、その中に空間をつくってるような感じなんですよ、実際。そこにこもっているエネルギーをどうするか、みたいなところがあるんで。ほんとに、内包されている感覚というものを大切にしてもらえたらなっていうのがありますけど。

だから、そういうことに気づいたのは、たぶん、ひたすらず〜っと建築をやってて、「自分がつくるものにどこまで意味があるんだろうか?」という考えが、ステージがこう何回か上がっていかないと見えない世界があるんですよ。

だから、そういった意味で言うと、ある程度やり続けないと、高みの部分にアプローチしていけないっていうか。もちろん一個一個違うことをやって、急に重なってボン!って(高みに)行くタイプの人もいると思うんで、何とも言えないんですけど。

ぼくは、自分がいちばん勝負ができる分野でぐ〜っと重ねたほうが、そのあと上で(高みの部分で)横にバン!つながるっていう感覚があって。
たぶん、宗像さんとかそうだと思うんですけど。

宗像:そうですね。

八納:こっちの方が不器用な人はいいんじゃないかなと思います(笑)。

宗像:はい、不器用です(笑)。

八納:いや、ぼくもなんですけど(笑)。

宗像:いやでもほんと、ぼくも建物に人格をっていう話、すごくリアルにふだん感じていて、やっぱりお店「宗像堂」っていうんですけど、「宗像堂」にも人格みたいなものがあるし、窯ひとつとってもやっぱりひとつの生き物として対峙すると、いい仕事になるんですけど、ただの道具として扱おうとすると、うまくいかないんですよ。

みちの:う〜ん。

宗像:なので、いかにこうきちんと、個人対個人っていう感じで、向き合って仕事をするかってずっと(スタッフに)言うんですけど。わかる人とわからない人がやっぱりいるし、(八納の)家を人格としてっていうのはすごいわかります。

結局、エネルギーを仕切って、そこにあるものにするみたいなことですもんね。

八納:そうそうそう。ある特質のものをここ空間の中に込める、込める、込めるっていう感じで、人はその中を移動しながら、そこの場所でいちばん適したことをやっていくと、そこでより共鳴してバン!と広がるっていう感じですかね。

宗像:面白い家づくりですよね。

みちの:そうですね。私も職場でですね、たとえば、年末に1年間のお掃除とかするじゃないですか。ちゃんとできるときもあれば、なかなかできないときもあるんですが。私が最初に院長に教えてもらったのが、掃除が終わって、その年最後に(職場を)出るときに、「ありがとうございました」って言って帰るんですよ。鍵閉めて。

で、年始に「また今年もよろしくお願いします」って入るんですけど。そういう家にも声かけをするじゃないですけど、建物だったり空間に対しても礼を尽くすみたいなところで、関係が高まったりだとか、そういうようなことですよね。

八納:そうですね。だから、よかったらみなさんもやってもらえたらと思うんですよ。家に「ただいま」と言ってあげるとか。確実に一週間以内に、起きたときの心地というか、起き心地っていうんですか、全然違いますよ。仮住まいだと思っている人ほど、居心地が違う。

 

幸せになることに、ブスとかデブとかは関係ない

都竹:ほんとに今まさに、髪を乾かすのも意図があって乾かせば綺麗になるし、ほんとにそれは、その人の人格をつくってるんで。そういった意味では、ほんとに面白くって。こちらはその場を提供するけれど、やっぱり本人が自分自身を大切にしていくことがすごく大事ですし。

ぼくの場合は、毛先のディテール、それの積み重ねなので、柔らかくなるか硬くなるかとか、あとは強く見せるのか女性らしく見せるのかっていうのは、ほんとにつくりたいですし。そういうのは、ほんとディテールとか髪の毛の中でも、やっぱり顔って正面だけじゃなくて360度の頭って捉えたときに、すごく存在感があるので。

ぼくも大阪なんで、北新地の綺麗な人もいっぱいいるし、ちょっとしたアイドルの人とか芸能人の人もいっぱいいるし。でも、ゆうちゃなんですけど、一般的に見たら太ってて、ブスの人も正直いるわけですけど。それはブスをブスと思ってるのか……

会場:(笑いがもれる)

都竹:いや、ほんとなんですよ、これ。そこに意図があって大切に扱っているのかで、正直、結婚とかパートナーシップとか、もちろん男性だったら収益面とかでも全然違ってくるんで。今言ってる(ように)適当にするんじゃなくて、そうやって(自分を)大切にすることをこっちは意図をもってちゃんと伝えてあげて、「毎日それを大切にしてください」っていう。

なので、めちゃくちゃこう勉強になりますね。ほんとにそれはすごく。もう一回言いますけど、ブスとかデブとか関係ないんですよね、幸せになることに。その人がそれを許可して大切にしてあげて…、いちばん言うのは、ブスで派手な人とかがいちばんモテるんで。

しつもんカンファレンス2018

都竹:それは22年定点観測していて、その人がどうなるかがだいぶ見えてきているから、やっぱりほんとに関係ないんですね。ほんとに魅力的で綺麗に可愛くなるし、そういうのをほんと、つくりたいんですよ。

ディテールというか、その人の人格というか。つくりたいというか寄り添いたいというか。それはすごい…、今、スイッチ入りました。

みちの:(笑)ありがとうございます。

宗像:ほんとになんか対象物に想いを寄せるというか、ぼくも必ずお店に入るときに「ただいま」って声をかけるんですけど、やっぱりそれですごい空気というか、繋がりが(生まれる)実感があるし。やっぱりほんとに髪でもそうなんだろうし、ほんとぼくらなるべく細かくひとつひとつに想いを乗せながら、道具でも仕事でもお客さんでもっていうふうになっていくと、世の中変わっていくんだろうなって、すごく実感としてありますね。

都竹:掃除…、ちょっと1回怠ったんですけど、いや、2回怠ったんですけど、最近。1回目怠った次に大阪の地震があってぐちゃぐちゃになって……

みちの・宗像・八納:(笑)

八納:引き寄せたんですか?(笑)

都竹:いや〜わからないです。で、次に台風が。今回ちゃんとしようと思ったっていう気持ちで……、なぜか(今)伝えました(笑)。

宗像・八納・みちの:(笑)

都竹:なんか、以上でした。

 

「周りに流されない自分スタイル」を貫くコツは?

みちの:お話も尽きないところなんですけど、残り時間わずかになりまして、最後にですね、それぞれの方にちょっとコツを聞きたいなっていうのが。

どのようにしたら、「周りに流されない自分スタイル」を貫けるだろうかというところを、また一言いただけたらと思うんですけれども。

では、宗像さんから。

宗像:はい。すごい勇気がいるんですけど、ほんとにね、全身の力を抜いて流されるっていうのをわざとやると、どのくらい怖いかがわかるじゃないですか。

怖さがこれくらいってわかったら、別に逆らう必要がなくなるんで、起きても「これくらいが起きるのかな」って。そこから「自分の目的ってなんだろう?」って明確にして、「じゃあ、今はこれを選択する」って、ひとつひとつの積み重ねだと思うんです。

みちの:確認していくみたいなことですか?

宗像:怖さをまず知っちゃう、っていうのが最大のコツかなって思います。

みちの:ありがとうございます。

しつもんカンファレンス2018

都竹:ぼくもさっき言いたかったんですけど、やっぱり陰と陽、光と影って、ほんとに嫌なこととかをやってみるというのと、流されるっていうことになるんですかね。そしたら、こっちの陽のほうが絶対に出てくるんで。

これをポジティブにしようとすると嘘になるから、突破しないでいいから、嫌なこととか一回流されきって、そこで自分自身のことがほんとにいいなってそっと思えたときに、流されにくくなるという考え方をすごく最近もちました。

やっぱり一回流されるのをやってみる。抗ってみるとか、そんなのがいい気がします。はい。

みちの:一通りやってみる。

都竹:ぼくは…、はい、自分はそうでした。人によっては違うかもしれないですけど。私はそう思います。はい。

みちの:はい。ありがとうございます。じゃあ、最後になりますけど……

八納:はい。なんていうかな、二人が言っているのは基本、やりたいことに対して委ねるっていうイメージが私はあって。

世の中には、食べるために仕事をしているという人がたくさんいて、その人が、食べるためだけに妥協しているという状態であれば、そこの場所にいる感覚を変えないと不幸になると思うんですよ。

だから、今いる場所が嫌々ながらいる人は、そこを好きになるように努力するか、ほんとに好きになれないのであれば、少しでも好きになれる環境に移る。

これが初めの、自分の生命を保つためのというか、人生を保つためのひとつのステージがあると思うんですよ。だから、嫌々やるっていう…たとえば、8時間10時間を過ごすんだったら、「これを人生で何年やると、どのくらいの時間損失になるか」っていうぐらいに感じてもらいたいんですよね。

そこをまず知った上で、今いる場所が好きになれるんだったら、それこそしつもんで、好きになれる方法を見出して、好きになれたらいいし。どうしても好きになれないんだったら、好きになれる場所に勇気をもってシフトする。

その後、たぶんそこに行くと、どうしても自分だと視野が狭いから、いいところに行ったはずなのに不満ばっかり出てくる。そうなったときに、思いっきりそこに委ねて、どんどんどんどん吸収していって、自分を大きくしていくみたいな流れが……

しつもんカンファレンス2018

都竹:たしかに。

八納:ぼくはいいかなって。

宗像:たしかに、目的決めたらね、現状が把握しやすいって。

八納:そうなんですよね。お二人のお話を聞きながら、ちょっと環境専門家としてそんなイメージが湧きました。

みちの:身を置いたところで、自分がどう在りたいかだったり、どうなりたいかというのを考えて、やってみると、とにかく。

で、もしそこが合わないなと感じるんだったら、他のところを見つけてみるのもありだし、もうちょっと続けてみるのもありだし、みたいな。そんな感じなんですかね。

八納:そうですね。

みちの:なんかすごい綺麗にまとまって(笑)。みなさん、大丈夫でしょうか?(笑)

はい、なんかすごく有意義な時間にしていただいて、私もすごく勉強になりましたけれども、会場のみなさんもすごく参考になったんじゃないかなと思います。

会場:(反応)

みちの:あ、頷いていただけました(笑)。ありがとうございます。それではですね、このセッションは以上で終わらせていただきます。ありがとうございました。

会場:(盛大な拍手)

宗像・都竹・八納:ありがとうございました。

しつもんカンファレンス2018

 

写真記録チーム/田島聖子、多賀 健、猪野裕介

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