自分が成長することで、その姿を見て人が育つ。育てられる人になるには、相手を受け入れ、自分が器を広げる

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講演録『何があったら人は育つのか?』Part3

 

「育つ」から「人を育てられる指導者の資質とは?」へ。終盤に語られたのは、相手への関わり方、自分の在り方についてでした。

2017年10月1日開催
しつもんカンファレンスin OKINAWA セッション5C


▼登壇者情報

スピーカー/
山本 伸之
組織力&人間力向上型コンサルタント/講師。

小園 英昭
『コゾノ式良くなる人事組織研究所』主宰。和太鼓奏者。

鈴木 克彦
起業家育成の専門家

質問家/
多賀 健


人を伸ばせる人の資質とは?

多賀:「育てる必要はない」というお話だったんですけど、ま実際、育つ環境が作れる人とか周りが伸びる人の要素って何なのかなって思ってて。

そこのヒントになるかなと、ちょっと聞いてみたいんですけど。

たとえば、人を育てると、それプラス育てられる人を育てるという段階があると思うんですけど、そこって、何か求められる要件が変わってきたりするんですか?

鈴木: 求められる要件…、育てられる人と育つ人の違い。

多賀: 育つ人と育てられる人の違い。何かありますかね?

鈴木: えーっとね、多くの人たちがたぶん頭ではわかってて腹に落ちてないことだと思うんですけど、人ってみんな違う。

多賀: ふ~ん。

鈴木: ということが、頭ではわかってて腹に落ちてないんですよね。その違いを受け入れようとするのが、やっぱり指導者の1番の資質だと思うんですよね。

多賀: う~ん。

鈴木: みんな自分と違うんですよ。

多賀: ふんふんふんふん。

鈴木: まずはそれを受け入れることだと思います。

で、長所を伸ばすって、長所に目を向けるということが才能を伸ばすということですよね。それがやっぱり指導者の1番の資質。

僕、今までいろんな企業の社長さんから相談受けてきましたけど、みんなね…、あ、これ言わないほうがいいかな? 言ってもいいかな。

多賀: いきましょう!(笑)

鈴木: 僕、実は解雇の仕事を206社やってるんですよ。

しつもんカンファレンス2017

山本: へぇ~。

鈴木: たぶん日本で唯一だと思いますね。だから、人の会社の首切りをやってるわけですよね。もともとそれをなんでやったかというと、僕は生年月日の研究をずーっとやってて、「このタイプの人にこういうふうに言ったら、たぶんうんと言うな」という道筋をずっと作ってくんです。

全体: ふ~ん。

鈴木: それをやってたんですよ。別に解雇が悲しいのは社員じゃないですよ。

そういうね、辞めさせたい社員の相談を受ける中でいちばん多かったのが、「俺こんなにやってあげたのに」って、社長はみんな言うんです。

もう欠点しか見てないみたいなもんですよ。欠点しか見てない。で、僕はいつも決まった質問するんです。「あなた、この人の長所を気に入って採用したんでしょ?」って。

多賀: ふ~ん。

鈴木: それを伸ばすために何してあげたの?

多賀: う~ん。

鈴木: 答えられる人ゼロです。

全体: う~ん。

鈴木: 結局、自分のやってあげたいことをやってあげてた、自己満足なんですよね。要は人を受け入れてないんです。

多賀: ふ~ん。

鈴木: 自分のやり方に合わない人は、もうさよならしかないんです。これが現状です。もう中小(企業)の現状。

多賀: その人のためにというスタンスで、その人に合ったやり方で…

鈴木: そう、よかれと思って違うことをやってるんですよ。

多賀: ふ~ん。そこは観察力ですか?

鈴木: いや、わかんないです。教育の仕方なんで。人を受け入れるというのがわかんない。「普通はそうだ」という固定概念です。自分がそうだから。

多賀: あ~、はいはいはい。

鈴木: これ決めつけですよね、完全に。で、この決めつける人は人を伸ばさないですね。

多賀: ふ~ん。

鈴木: だから、“普通”が悪い。

多賀: あぁ~。

鈴木: 普通という言葉を使わないことでしょうね。

 

日本の社会は平均値の高さを求める

多賀: なるほど。今の話を受けて、どうですか? お二方。何か思うところありますか?また別の全然違うことでもいいですけど。

小園: そうですね。“普通”というお話があったんで、ちょっとピンと思い出したのが、日本ってすごい平均値が高いんですね。で、平均値が高いので、欠点というところがあると……、たぶん学校教育とかも欠点を補うとか。

鈴木: そうだね。

小園: そういうところがすごい強いような気がしていて、同じことを海外に出て中国人の従業員さんに求めるんですよね。平均値の高さを。

鈴木: なるほど。

会場: あぁ~。

小園: 「それ無理でしょ」という話なんですけど、でもそれを意識してないんですよね。でも、話を聞いてたら、そこ求めてますよねって。全部が高い状態であることを求めてるという話はよくあって。

だから、「全部を上げる教育をしてくれ!」とか。

あとよく言われて「それ無理ですよ」というのが「道徳を教えてくれ」とか(笑)。

会場: (笑)

小園: 「道徳を教育してくれ、こいつらに」って。「え? 道徳? 定義何ですか?」と言うと、「道徳や道徳!」(笑)

だから、なんかひとくくりにまとめて、自然に社会が平均値を高くしているというものがあって、(そこで育った人を)日本の会社は採用して使ってるというところが、たぶんあると思うんですけど。

だから、あの~、より欠点が目立つとか、かけてるところにフォーカスが当たるとか、逆にいうと飛び抜けたところを邪魔者扱いするというのが、自然と無意識にやってしまう環境ってのが日本にあるのかなって思っていて。

なので、こちらにいらっしゃる方は違うと思いますけど、向こうで教育とか教えてくれという時って、ほんとに…。

さっきも楽屋トークで言いましたけど、両手両足を縄で縛って、50mプールに放り込んで「こいつを50m、20秒以内で泳げるようにしてくれ」という要求なんですよね。いわば。

いや、それ無理でしょ!と。50mを20秒でいくのなら、せめて足の縄外してくださいよって。

鈴木・山本: (笑)

小園: でも「うちの業界は特別やから足の縄は外されへん」とか訳のわからん理由を言われるんですよ。無理ですよねという話は、実はすごいたくさんあって。

プロセスと結果は連動するのがベストやと思うんですけど、ま、オリンピックのレスリングの選手とかも“綺麗な勝ち方”と“汚い勝ち方”って、綺麗な勝ち方でメダル取りたいとかというけど、やっぱり無理というじゃないですか。

綺麗な勝ち方ってプロセスだと思うんですよね。で、金メダルって結果やと思うんですよ。それで日本人のかたが教えるというのをやる時に、期待しているものってプロセスと結果、両方を求めてるんですよ。

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全体: う~ん。

小園: で、どっちかが欠けてたら怒る、というのをめちゃめちゃしてるというのがあって。だからそれは外国に対してやっても絶対無理で。それ日本国内でやっても無理ですよねって。

そういうことを自分もやられてきたので、それを部下に押し付けてるという構造が、すごい見えてるような気がしていて。

だからやっぱり、そこはこう「自分も無理やったな」ということに気づけばいいと思うんですけど、「でも俺もやられてきたから、お前もやれ」みたいな。そこって応援団と同じなんですけどね(笑)。

全体: (笑)

小園: 「おんなじやん、あんたらやってるの」って思うんですけど、でもやっぱりそこに気づけるかどうかというのが、一つ大きなきっかけかなという気はしますね。

多賀: 今その「当たり前」とか「普通」とかそういう思い込みがネックになっているという話でしたけど、そこが当たり前で生きているから「当たり前」って思い込んでしまうじゃないですか。

その価値観を変えるって、何が有効というか、どうしたら変えられるんですか?

小園: 「当たり前」という言葉とか、「普通」という言葉でくくっちゃって、それ以上考えてないんですよ。

鈴木: そうだね。

小園: うん。だから、「普通って何ですか?」と基準を聞いていくと、「う~ん、そう言えば……」という話で。「ほんなら完璧な日本語で、敬語も使いこなせる日本語が必要なんですか?」とか。

(上海で人材紹介事業を立ち上げた時の話ですが)日本語ができる子が欲しいというオーダーを企業さんとの打ち合わせの時にいただくことが多かったんです。

でも基準って難しくて、「日本語の1級持ってたらOK」とか言ってるくせに、1級持ってる人をそこに連れて行ったら、「いや、この子は敬語は使われへん」って。

山本: (笑)

小園: “普通にちゃんとビジネスレベルでできる人”。ビジネスレベルって何ですか?って。お客さんに対して日本語が使える人ですか? 秘書として、通訳として使える人ですか?というのが定義できてないんですよね。

多賀: ふ~ん。

小園: それを「普通のレベル」とか「ビジネスレベル」という言葉でひっくるめて考えちゃって、そのキーワードが出てきた時点で思考停止になって、考えてないという状態が非常に多いのかなとは思いますね。

 

自分に合う環境ではなく、自分に合うやり方を見つける

多賀: ちょっと話が逸れちゃうかもしれないんですけど、普通に気づけないということころでいうと、自分の良さって、当たり前すぎてなかなか気づきにくいのかなというふうに思ってて、そこを気づかせてあげるというところ、特に特化されてされてるのかなって思うんですけど……(鈴木を見ながら)。

鈴木: 僕はその生年月日があるので、普通の人たちよりはキーワードをいっぱい持ってると思うんですけど、「この人たちはこういう視点で見てみよう」って、あるものを見つけるのがうまいですよね。

多賀: ふ~ん。

鈴木: 要は、生年月日のタイプに分けるというと、みなさんタイプ診断のように思うかもしれないんですけど、僕らがやっているのは何かというと、生年月日で成功者の共通点を見つけてるんですよ。

全体: ふ~ん。

鈴木: 成功者の共通点。そうすると、わかりやすく言うとね、タイプによってということじゃなくて、性格によって成功の仕方が違うんです。

しつもんカンファレンス2017全体: ふ~ん。

鈴木: でも多くの人たちが自分に合った仕事って、自分に合っているものを探すんですよね。

多賀: ふ~ん。

鈴木: ここの矛盾わかる?

多賀: その、自分に合っているというものと、そのタイプというか、その人が成功するパターンは一致してないということですか?

鈴木: たぶん、その人のやり方というのを見つけたら、どこの会社に行ったって成功するでしょ? でも、合った環境を探すんですよ、みんな。わかりやすく言うと。

合った仕事、合ってる上司…、その人が変わったらどうするの?って。

多賀: ふ~ん。

鈴木: ですよね。だから、自分のやり方というものを見つければ、あとはそことビジネスの目的、家族のゴールとか、一緒に関わる人たちの共通する目的さえわかっていれば、そのやり方をそこにアジャストさせていけばいい訳ですよね。

だから、自分のやり方というのを見つけられない人は、永遠に模索するわけですよ。

多賀: う~ん。

鈴木:たぶん僕は、そこのレールに乗せるのが普通の人より早いんだと思います。

会場: う~ん。

鈴木: 抽象的でごめんなさいね。

多賀: (会場を見渡しながら)大丈夫ですか? 大丈夫ですか? ヒューさん、今すごいうなずいてはりましたけど。どう感じましたか?

山本: いやなんか、鈴木さんに僕の生年月日を見て…

全体: (笑)

山本: 見つけてほしいな、というのは思っちゃいました(笑)。

そういう一人一人の…、やっぱり自分のやり方って、なかなか自分でOK出しできる人が少ないと思うんですよね。それが鈴木さんのそれ(生年月日)で、背中を押してもらえるようなことになると、とてもハッピーな人が増えるんじゃないかなって思いました。

多賀: いいですね。詳しくは(鈴木を手で差し示し)こちらに(笑)。

全体: (笑)

 

Q&A :経営者として苦手な社員とどう関わればいい?

多賀: というところでですね、ほんとにお時間経つのが早くてですね、残りが10分くらいになってきてるんですけど、せっかくなのでご質問にも答えられたらなーと思ってるんですけど。

何か質問がある方はいらっしゃいますか? 何でもいいですよ。最初は挙げにくいとは思いますが。あ、はい、ありがとうございます!

会場男性: あの~、シンプルにみなさんにお伺いしたいんですけど、前半の方で、会社の方針に合致する人を集めて、合わない人とは仕事しないっておっしゃっていましたけれども、昨日のセッションで伺ったんですけど、嫌いな人と仕事をするな。嫌いな人と仕事しても成功しないよ、というのがあって。

特に自分、中小企業の経営者という立場ですごく印象に残ったんですけど、一つのシチュエーションとしてお伺いしたいんですけども、社員の人が方針や目的には賛同してくれるんです。でも、人間的に無理、と。

全体: (笑)

会場男性: そういった場合のアプローチ、もしくは経営者として何が大事かなというのをもし差し支えなければ教えていただけないでしょうか。

多賀: ありがとうございます。いかがですか?

山本: その方向性、方針、目標には共感するけどという話ですよね。

しつもんカンファレンス2017

会場男性: はい。

山本: でも、人間関係的にはついていけない、ということ?

会場男性: ついていけないというか、もう一緒にいるだけで……

会場: (笑)

会場男性: もう無理というか。

山本: たぶんそれって、後のほうが正しくて、最初はなんか、とってつけてるというか、一応それは言葉としてはわかるんだけど、その人がやってる以上は信頼してないということだと思いますけど。

会場男性: 仕事そのものを信頼してないという…?

山本: 仕事というか…、でも、ほんとにそこに行きたいと思えば、いろんな人がいるわけですから、合わない人と一緒にやることでしかできないこともあるわけじゃないですか。そこの方向性で行こうと思えば。

会場男性: あ、そのアプローチですね。はい。

山本: だからその……、あ、質問の趣旨って何でしたっけ? もう一回、なんでしたっけ?

会場男性: 昨日の話(トークセッション)というか……

山本: あぁ~、(嫌いな人と)仕事しないということですよね。

会場男性: 嫌いな人と仕事するな、というお話だったんですけど、現在の社員がちょっと人間的に……という人に、どうアプローチしていけばという。

山本: あなたはどうしたいんですか?

会場男性: ちょっとドキドキするんですけど、その人が来年で定年になる方なので、再雇用せずにゆっくり引いてもらおうかなと思っています。

山本: 答えが出てるじゃないですか。

会場男性: え!これでいいんですか?!

山本: 僕はどっちもありだと思いますけどね。たとえば経営者として、「性格とか価値観は嫌いだけど、仕事のパフォーマンス的には残ってほしい」と思ったらそう言えばいいし。向こうにも選択権はあるわけですしね。

会場男性: そうですね。はい。

山本: だから、それは……、ま、わからないですけど、たぶんコミュニケーションの量が足りてないかなって思うんです。(他のスピーカーを促す仕草)

小園: はい。そうですね、ぶっちゃけ私も、太鼓とかやってると来る者拒まずなので、いろんな人が来るわけですよね。だから、そういうふうに思ったこともあるんですけど、今すごく思うのは、嫌いとか合わないというのは何が大きな理由なんだろう?って思った時に、たとえば、私も実際にあったのは、私が支配したいと思っていると。もう言うこと聞かない。だから、嫌いという場合って、完全にエゴはこっちじゃないですか。

会場男性: そうですね。はい。

しつもんカンファレンス2017小園: 会のこと全体、会社のこと全体ってなったら、彼の役割、彼女の役割が必要だなというときは、たぶんこっち側(自分)が考えるところを変えないといけないという時もあると思うんですよね。

それで嫌いと思っているのか、それともそういうの一切抜きにして、生理的に合わないというか、一緒にいると俺のパフォーマンスが落ちるなとか。全体のステージとしての雰囲気がちょっと求めてるものと違うなとか、なんかそんなんなってきたら、やっぱり、出て行ってもらうとかいうこともあり得るんじゃないかな。

私も正解はないと思っていて、実際、私の大きな失敗体験のひとつでもあるんですけど、私はテクニックとパッションという太鼓の世界があるとすると、テクニックが高い、パッションが高い、これ5点5点で×25点が満点や、と思ってるんですね。両方必要やと思ってるんですけど、普通の人って、テクニックのほうに走るんですよ。で、テクニックができないといけないと思ってる連中って(テクニックが)上手くなってくると出てくるんですね。

そいつらに、「いや、パッションも大事やで」って言っても通じない場合があって、その時はやっぱり分裂しました。内部分裂で。これはこれですごいショックやったんですけど、それはそれでしょうがないかなと。構わないから内部分裂。クビにするとか弾き出すのが正解。残すのが正解と思うんじゃなくて、全部ありなんじゃないかなと。

どんな結果であっても学びがあるんじゃないかなという気はしてるので、はい。なので、どっちにすべきかというのは、もしかしたら、問いが間違っているかもしれないので。

会場男性: そうですね。はい。

小園: 問いを変えちゃったら、すごい楽になるかもしれないですね(笑)。

会場男性: ありがとうございます。

小園: はい。そんな感じですかね。

会場男性: ありがとうございます。

山本: あの付け加えると、「Don‘t think. Just feel!」

全体: (笑)

多賀: なるほど(笑)。

鈴木: パクったね(笑)。そうですね。まずゴールを共有できているというのは大前提としてクリアしている?

会場男性: はい。

鈴木: でも、嫌い。その方は何年勤めてるの?

会場男性: えっと、来年で10年ですね。

鈴木: 来年で10年。え~、最初から嫌いだったの?

会場男性: そうですね。最初というか、7年、6年ですかね。自分が現職になって間もなく7年になるんですけど、現職について、直接指示を出さないといけなくなって、1年ほどですかね。はい。

鈴木: ということは、そのプロセスにどこか問題がある可能性があるね。

会場男性: そうですね。

鈴木: それを直さない限り同じ問題を繰り返します。

しつもんカンファレンス2017

会場男性: う~ん。そのプロセスというのが……

鈴木: その悪い環境がね、元からあった訳じゃない。途中からできたということは、環境が悪いんですよ。どこかが悪いんです。原因があるんです。

ひとつ、今日は成長というテーマなんで、最後に話をしておくと、相手のせいにした瞬間に自分の成長は止まります。

会場男性: う~ん。

鈴木: 自分の問題としてやっぱり進んでいかないといけない。

会場男性: はい。

鈴木: そしたらやっぱり同じことを繰り返さないためには、まず、なんでその人がそうなっちゃったのか。どっかに必ず変化があったわけだから。

会場男性: はい。

鈴木: そこの変化というものの原因を探していかないと、ほんとの答えは見つからないということです。

ほとんどが環境がつくっているんです。環境がそうさせてるんですよ。だから、その人だけが悪いなんてことは、まずないです。

会場男性: はい。

鈴木: 正確に言うとね。

で、マネージャーだったらそういう考えをもっていかないと、たぶん次の一手が出てこないと思います。相手のせいにした瞬間に思考が止まる。答えになっていますか?

で、辞めるか辞めさせないかということに関しては、すぐ辞めさせなきゃいけない大きな理由がないんだったら、それだけ(会社に)いて能力不足だとかでは解雇はできませんから。残念だけど。

会場男性: はい。ま、最後(解雇)しないという選択肢があるんで。

鈴木: その人にうんって言わせたかったら、僕を雇うしかないですね(笑)。

全体: (笑)

会場男性: ありがとうございます(笑)。

山本: いいな~、落とし所(笑)。

しつもんカンファレンス2017多賀: ありがとうございます。綺麗にオチました(笑)。

え~、もうほんとお時間になりました。今日、どちらかというと会社寄りのお話が多かったので、家庭の中で子育てというところをもって参加していただいた方にはどれぐらいお届けできたかな?というのはあるんですけど、きっとヒントになるエッセンスやキーワードってたくさんあったかなと思うので、ぜひぜひそんなことを自分の中、これからの日々の中で少しでも活かしていただけたらなと思いますし、今日この後の休憩時間にですね、今日この時間で感じたことや気づいたことを、ぜひ周りの皆さんとシェアして、アウトプットしていただけたら嬉しいなと思います。

最後に一言ずついただこうと思うんですけど、時間は大丈夫かな?

主催者: 大丈夫です。

 

スピーカーからのメッセージ

多賀: 1分。なので、ほんと簡単になっちゃうんですけど、一言ずついただいていいですか?

山本: さっき最後に山ちゃん(質問した会場男性)が言ってくれたみたいに、たぶんほとんどの問題が人間関係の問題だと思うんですよ。

で、何がそんなに人間関係をうまくいかないようにしてるかというと、たぶん「相手を認められない。許せない」というその……。自分に対してもそうなんですけど、自分のこういうところが認められない、許せない。そこがある以上は、循環が生まれないのかなって思いました。

最後に、私が思うのは、どうすれば人は育つか、何があったらなんですけど、ま、これは私が言った言葉じゃなくて、福島正伸さんという方から教えてもらったんですけど、何か得たいと思ってるから…、さっき期待という話もありましたけど、「得るものを変えたいなら、まず与えるものを変えればいい」。

全体: ふ~ん。

山本: 「相手を変えたければ、自分を変えればいい」「人を育てたければ、自分が育つ姿を見せればいい」というのがあって。ま、結局すべては自分に返ってくるのかなという感じでした。以上です。

多賀: はい。ありがとうございます。

小園: まとめ。何も考えてなかったんですけど(笑)。何があれば人は育つか?

多賀: 思うこと自由に。

小園: ま、そうですね。できるできないとかいう結果ではなくて、育てたいなとか育ちたいなってまず思うこと、それがやっぱり重要なんじゃないかな。

で、その時に失敗するので(笑)。はい。失敗してうまくいかないというのも、すごく大きな学びのチャンスであって。ま、楽屋トークでも言ってたんですけど、教育と成長って、成長したら教育できるという順番で考えがちですけど、教育してみたら「あれ?うまくできない。なんで伝わらないんだろう?」ってなって、自分が成長できるということもあるじゃないですか。

そしたら、自分が成長すると教育もうまくなるという循環になっていくので、どっちが先かということをやるよりも、もう育ちたい、育てたいって思ったらまずやってみる。結果をビビらずに(笑)。

で、うまくいかなかったら、やり方を変えりゃいいんだし、というようなことでいいんじゃないだろうかと思って、今私はやっています。はい。

多賀: Challengeですね(笑)。

小園: Challeーーーーnge!!です(笑)。

全体: (笑)

多賀: ありがとうございました。

全体: (拍手)

鈴木: 僕らの世代というのは、子どもの時、親にこう言われてきたんですけど、「お前が中心で地球は回ってるんじゃない」って、この中にも言われたことある人がいるかもしれません。

でも、いつの間にか自分中心に回すようになってきましたよね。みんなね。言う人がいなくなったからだと思います。で、自分を中心に回し出して、エゴの塊がぶつかり合うと、最終的には戦争になっちゃうわけで。

やっぱりそれをしないためには、自分を中心で物事を考えない。相手を受け入れるということを、自分の器を広げるということをね、やっていくことが大切なんじゃないかなと思います。

それともう一つは、相手を変えることはできないと思います。すぐにね。でも、相手に与える情報と質問を変えれば、返ってくる答えは必ず変わります。ですから、与える情報と、いい質問というのが、みなさんのこれからの人生を変えていくんじゃないかなと思います。

多賀: 素晴らしい。ありがとうございます。

会場: (拍手)

多賀: では、お時間となりましたので、もう一度盛大な拍手をお願いします。ありがとうございました。

 

撮影:寺前陽司、上田修司、清川佑介

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