社会は絶対に変化していく。 「自分の幸せとは何か?」と 本質を見抜く力を

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講演録『これからの時代の新しい働き方』Part3

 

後半は、会場からの質問に答えていただきながら、これからの時代の新しい働き方について、3人のスピーカーの方々が必要だと考えることをお話いただきました。

2017年9月30日10月1日開催
しつもんカンファレンス in OKINAWA セッション7C


▼登壇者情報

スピーカー/
山本 敏行
元 ChatWork株式会社 CEO

松田 然
フリーランスの働き方をアップデートするメディア「SoloPro」編集長
ライターカンパニー「スゴモン」代表

桑名 宏樹
古民家ベーカリー「パンと農園 種と土」代表

質問家/
寒川井 誠
コンテンツ・クリエイティブ・デザイン(株)代表
一般社団法人しつもん財団事務局長/評議員
一般社団法人インターナショナルマネーフレンド協会理事


小さな企業や農村にグローバルな問題を経験する機会がある

寒川井 :さて、それでは、せっかくだから3人に聞いてみたいことある方、いらっしゃいますかね? はい、いってみましょうか。

学生 :学生のさわと申します。

自分はまだ学生なんで、ちゃんと本格的に働いていもいないんですけど、その、これから社会に働き出していくときに、新しい時代になっていくという風潮がある中で、自分たちはどういうスタンスで働けたら、自分らしく働けるようになると思いますか?

しつもんカンファレンス『これからの時代の新しい働き方』

寒川井 :なるほど。これから社会に出て行く若者たちにメッセージをいただきたいんですけど。

学生 :ぜひよろしくお願いします。

寒川井 :ニックさんからいきましょうか。

桑名(ニック) :えー、うちの村に来てください(笑)。

 

学生 :広島なんで!

桑名(ニック) :そうなんですか!願ったりかなったり。

小さな大企業もフリーランスもベンチャーもひと通り働くことをしたんですけども、あの、意外にミニマムな会社の方が結構、いろんなことで立ち回れるので、経験できるかなと思うんですね。

で、えっと僕が今いる集落の1100人もどんどん減っていって、あの、グローバルの世界も当然あるんですけども、「小さな経済圏みたいなものを、もう1回、日本は作り直さなきゃだめなんじゃないかな」ってあるんじゃないかなと、ど真ん中にいて思うんです。

そんなとき、やっぱりいちばん足りないのは、若手の力なんですけど、あの、おっしゃる通り、グローバルな世界でお仕事を経験するっていうこともあるんですけど、ちっさな中に、そこからグローバルを見ることもできるし、あの、大きな社会的な問題が農村にあるんですね。

僕、何回も、お通夜に行ってるんで。どんどんすごい勢いで亡くなっていくんです、人がね。限界集落とかいろんな話はニュースでは聞くんですけど、僕も移住して4年目に入ってきてますけど、目の前でまざまざと感じてるっていうか。

地方創生って言ってますけど、みんな同じことやって、みんなで凌ぎ削って、独自な色がなかなか見えてこないという現状があって、そこで打破しないとたぶんダメだし、世界からも、今、日本の抱えてるものがどんな風にこなしていくのかなって見られたときに、若い人たちがそこに入ってきて、勉強してくるっていうのも、実験場になるんじゃないかなと思います。

寒川井 :もゆるさんどう思いますか? これから社会に出て行く人たちに対して。

松田(もゆる) :そうですね。若いうちの苦労は買ってでもしろって言いますよね。「自分らしく働きたい」とか、「好きなことを仕事に」って言っても、スキルが足りないと、どうしても空回りしちゃうこともあると思うので、自分は「セルフブラック期間」っていうのを作ってるんです。なんかやりたいと思ったときに、自分でもブラックでもいいくらい働く期間で、スキルを身につけて、そこから貢献できるような働き方をしたいなと思っていて。

若いときも、好きなことで働きたいと思って、たとえば自分みたいに旅しながら仕事したいと思ったときに、スキルがないとお客さんにも迷惑かけるかもしれないし、本当、自分勝手に生きてるだけの人になっちゃうので、お客さんに貢献できるように。お客さんじゃなくてもいいかもしれないですけど。

たとえば、社会課題だったら、自転車旅をしてると地方は課題の塊なんですね。なので、あの、いろいろ話す中でそこから仕事がよく生まれるんですけども、自分が課題解決できないと、ただ聞いて「大変ですね」と共感して終わっちゃう。そこを課題解決できるような人になるか、課題解決できる人を知っていてその人をつなぐかっというのが、今、仕事になっています。

そういった先々で、何か課題解決ができるスキルがついたので、社会課題とかそこらじゅうにあると思うんですけど、それを解決するためにはどういうスキルが必要なのか、そのスキルを積む期間はどのくらいか、その期間はがむしゃら働くっていう……。

寒川井 :自分自身をブラックに 置いて~

松田(もゆる) :そうですね。自分でセルフブラック期間と決めれば、会社のせいとか、仕事大変とか……

寒川井 :誰のせいにもしないですもんね。

松田(もゆる) :「この期間は大変でも頑張ろう」と思えるので、自分はそうやって20代はいましたね。

 

自分から会いに行ってロールモデルを見つける

寒川井 :なるほど、山本さん、いかがですかね?

山本 :そうですね。起業したいとか、勤めたいとかっていう、何かあります?

学生 :そういう望みというか、「できたらいいな」っていう構想はあります。

山本 :できたらいいなっていう構想はある。

参考になるかわかりませんけども、僕自身は、学生時代に創業して、そのままずっと、17年くらいやってるんですけども。あの、元々体育会系の部活の主将とかやっていて、会社作ったときは社員5人でスタートしたんですけども、超体育会系マネジメントをして、次々に社員が辞めていく。

最初は「根性ないな」とか「最近の若いもんは」みたいな感じだったんですが、あるときに経営者の先輩から、「原因自分論だ」という言葉をもらって。すべての原因は自分にあるんだっていうことなんですけど。相手がどれだけ悪くても自分に原因はある。それをさせないようにするために何かできたんじゃないかと、そう考えないと、やっぱり、成長がなかったりする。

 

しつもんカンファレンス『これからの時代の新しい働き方』

山本 :それを聞いて、「あ、完全に僕は、社員のせいにしてる、原因他人論だな」ってところから、「どうしよう」と。「あ、僕は経営の初心者だ。初心者だから、基礎を学ばないといけない。基礎を学ぶためにはどうしよう、経営ってどっかで学べるんかな?」と、経営の研修にいっぱい行ったりとか。あとは、先輩経営者に先に経験していることを教えていただく。

で、体育会系だったんで、体力ありますから、1年間で1000人以上の経営者に聞きに行くっていうのを設定して、「自分はこんなことで困ってるんです、何かアドバイスください」みたいな形で行くと、アドバイスいただけるんですね。

で、言われたことをそのままやるんじゃなくって、1回、自分の中で噛み砕いて、自分が納得するものをエッセンスとして取り入れて、実行していくということをずっとやってたんですよ。

そうやって何百人に会っていくと、自分のありたい経営者像みたいなものができてきたんですね。今回、起業されるかわかりませんけど、学生の間からね、このカンファレンスをね、どうやって見つけて、どうやってきたのか、ちょっとわかりませんけども、アグレッシブに求めてるものがすごく伝わってくるんで、そのエネルギーであれば、ロールモデルを探すなりなんなりできると思うんで、ぜひやってみてください。

松田(もゆる) :そのとき、いろんな人の話を聞いて、いちばん響いた言葉とかあるんですか? この人の話は自分を作ったな~みたいな。

山本 :そうですね。たとえば、金沢で日本一の弁当屋さんの芝寿司っていうのがあるんですけど、芝寿司の創業社長が、僕、これ直接聞いてないんですけど、違う方がインタビューしに行ったときに、「日本一の弁当屋さんを作って、子どもが継いで孫が継いで3代目までいこうとしてます、幸せな人生でしたね」って言われたときに、すごい怒ったらしいんですね。

「幸せにしたんや!」ということを言われて、なるほど、「幸せになったんじゃない、自ら幸せにしたんや!」というのを聞いて、すごいジーンと。「意図的にした、そんな簡単に手に入るもんじゃない」という言葉がすごい響きましたね~。

しつもんカンファレンス『これからの時代の新しい働き方』

松田(もゆる) :いやぁ~~

山本 :大丈夫ですか、めっちゃ真面目な?

寒川井 :いいですよ! 全然真面目でいいですよ(笑)。

山本 :大丈夫ですか?

 

自分の幸せから逆算して、働き方を変える

松田(もゆる) :働き方って最終ゴールは幸せかな、と自分は思っていて、効率化とか残業を減らすとか、そういうのはあくまでテクニックなところで、最終的にはみなさん、幸せだと思うので。

その幸せって、すごい曖昧でフアンとしてるじゃないですか。

なんで、私も取材してるときに、「その人にとってどういうときが幸せなのか?」だったりだとか、こういうしつもんカンファレンスとかだと感情を大事にされてる方が多いと思うんですが、「どういう感情のときが幸せで、それをやるために働き方をどう変えていくか?」みたいなところは、自分はテーマなんですね。

たとえば、私、旅が好きなんですけども、旅が好きというか、旅のいろんな感情を味わえるんですけど、たとえば、森の中で「今日一日人に会わなかったな」って日は、自分の中ですごいワクワクなんですよ。

そういうときに仕事が入ってくると残念な気持ちになるので、でもそこでも仕事はするんですけども、そういう日は、どんどん雑音を減らして自分がやりたいことを作れるために、働き方を変えてたりとか。でも、私はそうですけども、他の人は違うかもしれない。

「森にこもってるのがいい」と思う人もいれば、「そんなの嫌だ」という人もいると思うので、「自分がどういうときに幸せな感情を得られるか」っていうのから逆算して働き方を変えていくっていうのは、一つありなのかなって。

寒川井 :なるほど。どんなときに自分が幸せなのかって見失っていることもあるかもしれないですね、忙しさだったりとか、いろんなことにまみれてるときに。

ニックさんには難しい質問ばっかりしているような感じがするんですが、幸せって何ですかね?

しつもんカンファレンス『これからの時代の新しい働き方』

桑名(ニック) :幸せって何なんですかね?

寒川井 :ビジネスは夢と幸せの追求だなって僕も感じるんですけども、幸せって、何でしょうね。

桑名(ニック) :もともと、滋賀の田舎者で、うーんと、そこから「都会に出て仕事したいな」と思ったりとか、「カッコよく大きな会社で仕事したいな」っていう安易な考えの時代もあったんですね。

キャリアアンカーって言って、キャリアは先に点を打って、そこに向かってどうやったら生きたらいいかっていう教育のブームがあった時期があったんですけど。なんかそのあと、プラントハップンスタンスという、偶発的に起きるご縁をうまくつないだ結果、キャリアができるんだ、という流れに変わってきてる。僕はそっちに乗っかっちゃってるんですよ。

これたぶん、僕の気質っていうか、性格っていうか、そこに乗っかるということは、僕は人との繋がりとか、人から褒められるとか、必要とされるとか、そのときに、幸せアンテナがあって、そこにスイッチがスパッと入ってるみたいで。で、たまたま岩国に行ったときも、不思議なご縁で。

20数年前、いちばん最初は広島に赴任だったんです。ルートセールスをしてたんですけども、岩国の南の街の方まで回ってたんですよ。結果的に、20数年後に帰ってくることになったんです、山の中なんですけども。なので、初めての土地に飛び込むっていうよりも、むしろ昔にいた山奥にまた戻ってきた感があって、しかも20数年前にいろいろしごいてもらった先輩方がまだそこに住んでるっていう。

不思議なご縁なんですけども、そこの人の心の交流があったりというところに、なんかその、僕は幸せを感じるというか。それって結構、日本の昔ながらの農村の中に息づいていて、ただそこに息づいた循環をどうするかってところから、やりがいに変わってくるのかなっていう。

寒川井 :なるほど。

桑名(ニック) :そこは今、社会的課題と、自分の居心地良い場所をどう作るかっていうのと、自分と世の中のことに重なりつつあって、そこに何の旗を立てるかってところが、ま、僕が今感じてるところですね。

寒川井 :なるほどですね。

 

チームで働くには、ベクトルを揃える

寒川井 :さて、えー、自分のワークスタイルを考えるきっかけになればいいなと思うんですが、なんかこう自分のワークスタイルを考えるときにぜひ聞いてみたいことがあれば、もう1つくらい質問を受け付ける時間がありそうなんですけど、何か聞きたいことがある人? じゃ、マネバナどうぞ!

マネバナ :あ、いいスか! ありがとうございます。マネバナと申します。

何をするかも大事だと思うんですけども、誰とやるかもすごい大事な気がしていて。これからの時代を生きていくときに、コミュニティという言葉が流行っているというか、大事だと思うんですけども、たとえば、こういう人は信頼できるとか、何かこういう人だったら一緒にやりたいとか。

そもそもうちの飲み会での話なんですけど、無条件で信頼できるとかっていう人はいらっしゃるのかな?とか、皆さんの周りの方についてお伺いしたいなと思うんですけど。

しつもんカンファレンス『これからの時代の新しい働き方』

寒川井 :なるほど、どんな人と仕事したいかって感じ?

マネバナ :仕事したいもそうだし、生きていくというか。

寒川井 :信頼したい?

マネバナ :信頼できるところに、ビジネスに関わらずかもしれないですけども。

山本 :一緒に仕事したいのは、チャットワーク使ってる人ですけどね。

会場 :大爆笑

寒川井 :打ち合わせが~~(笑)。

松田(もゆる) :あの、私、、ライタ-10年くらいやって、いろいろ仕事してる中でライターさんをいっぱい見てきたんですね。

どういうライターさんと仕事しやすいかっていうと……。

ライターさんって、見ているベクトルが、まず、自分に向いてるんですね。フリーランスの人だと「稼がないといけない」とか、「文章上手くなりたい」だとか、自分に向いてるのが、だんだん経験してくるとクライアントに向いてくるんですね。

クライアントに向いてくるのが、今度、そこである程度、結果を残すと、今度は社会課題だったりとか、上の視点になってきて、ライターさんがどこを見てるかで、私も案件のレベルを見て、「この人はこの仕事だな」ってふる仕事をしてるんですけど。自分にだけ向いてると、ちょっと仕事しにくいところはあるんですけど。

最初は通る道なので、まずは成長するための仕事。でもそこからベクトルが外に向いてくると、仕事をしやすい人になる。「どこを向いてるか?」「仕事のモチベーションが何か?」みたいなところにもあるんじゃないですかね。

社員の方もそうじゃないですか。自分のために働いている人もいれば、チャットワークを広めたい人もいれば、もっと違う視点を見てる人もいれば……。

山本 :そうですね、あの、誰と働きたいか……。

僕自身がIT企業の社長をやってるんですけど、ITがすごい苦手なんですね。Word/Power Point/Excelも使えないくらい。皆さんの方が絶対、僕よりITできるんです。だから「僕が使えるツールだったら誰でも使えるはずだ」ってことで、ここのほかの方も、介護事業者の方も、チャットワークを使っていただいている。僕のフィルターを通すと、誰でも使える。

寒川井 :ご年配の方も使ってらっしゃるんですよね。

山本 :そうですね、70代の方も使っていただいてたりもするんですけど、あの僕自身はスキルがないってわかってるんですね。

なので、僕は「こうあるべきだ」みたいなビジョンと、「行くぞ!」みたいな、なんていうんですかね、リーダーシップって自分で言うのもあれですけども、「行くぞ!」みたいな、「あそこにああいう世界あるのが見えたら行くぞ!」みたいな。

でも、「僕には何もないんだ」と、「君たちのデザインのスキルと開発のスキルとマーケティングのスキル、みんながいないと僕はやってけないんだ」。そしたら、逆にそっちを持ってなかったりするんですよ。「バーターだ、一緒にやってこうよ」と。

ビジョンに共感してるかどうかはすごい重要視していて、『餅は餅屋』って言葉が好きで、僕の餅屋はやっぱり、そういうさっき言った、そのビジョンであったりとか「いくぞ!」だったりだとか、環境づくりとか、場づくりが好きなんですね。チャットワークも、あれ、場づくりなんです。

オンラインコミュニケーションの場づくりが好きなんですけど、「君の餅屋は何だ?」というのを最初の面接で聞くんですよね。「僕はこんなスキルを身につけていきたんです」「そっか、このスキルだったら、じゃ、僕らの乗っかってるとこの、ここにはまるかもしれないね」と。「じゃ、そこ君、任せるから、そのスキルにおいては世界の誰にも負けないくらいなりなさい」と、「それ以外一切やらなくていい」と。

うちの会社、「それだけやらしてあげるから、そのかわりに世界一になりなさい」「せっかく組織でやってるんだから、苦手なことまでやらなくていいんだ」みたいな感じにして、「それを束ねるのが僕の仕事だから、そこに注力しなさい」みたいな。

そしたら彼もWinですし、僕も目指してるところのパーツとなって、Winになっていく、そういう考え方で組織化しています。

寒川井 :なるほど、専門性を組み合わせて、行けそうな人たちと手をつないでいく感じなんですね。

山本 :そうですね。会社ってベクトル揃えることが重要じゃないですか。

後ろに引っ張ってるのに、一人、前に引っ張ったら、マイナスなんですよね。人数多いのにマイナスなったらたまらないので、とにかく一方向に揃えることはすごい重要かなって思っています。

 

しつもんカンファレンス『これからの時代の新しい働き方』

寒川井 :ニックさんはどうですか?どういう人たちとつながっていきたい、信頼したい?

桑名(ニック) :まこっちは、わかってるかもしれませんが、気持ちが通じ合う人。なんか、うまく立ち回ってくれる。自分のことをわかって、立ち回ってくれる人いますよね。

僕は、『餅は餅屋』まではっきりはしてないんですけど、でも空気感であったりとか、結構ファーストインスピレーションって僕は大切にしてて、「この人、苦手」だとかあるんですね。で、フィルターかかっちゃうと拭うのも大変で、「温度感が一緒」とか、「使う言語が近い」とかということも、意外と大切にしてるんじゃないかなとお話を聞きながら思いましたね。

寒川井 :なるほどね。こう、一人で何でもやろうとすると結構大変だということで、どういう人と繋がっていくかというときに、心地の良さが重要なんだろうなと思いますが、聞きたいことは聞けましたか?

マネバナ :ありがとうございます。

プロジェクトしている途中で離れたりとか、方向性変わったりみたいなことがあると思うんですけども。なんだろう、社員がいなくなっちゃうとか、チームが崩壊することとかあるのかなって思ったんですけど。

寒川井 :どうですかね?

山本 :原因自分論なんで(笑)

会場 :大爆笑。

寒川井 :そういうことです。

マネバナ :ありがとうございます!

寒川井 :はい、ありがとうございます。

 

これからの時代の働き方に必要なこと

寒川井 :では、そろそろいいお時間なので、まとめていきたいなと思うんですけども。

時代の流れというのがあるので、これから、必ずなくなっていくものもあれば、新しく生まれていくものもあれば、いろんな移り変わりがあるだろうなと思うんですけども、これからの時代の中で働き方を作っていくにあたって、必要だなと思うことだったりとか、または、これからの時代、こうなっていくんじゃないかなっていう見解をお聞きできればなと思うんですけども。

どういう働き方の時代になっていくと思いますか?
もゆるさん、どのようにお考えになりますか?

松田(もゆる) :そうですね、話題の本で『LIFE SHIFT』を読んだことある人がいるかもしれなんですけど、これから長寿時代になったときに何が必要かってことで、今までは有形資産、「家だったり車持ってるのがいいよ」と。

これからは、健康だったり、スキルだったり、あとなんでしたっけ、コミュニティみたいなところがあると生きやすいよって言われてて。自分の中で仕事してでそうだなって思っていて、オフィスを持ちたいとか、社員を増やしたいとか、自分は正直全然思ってないんですけど、「健康、必要だよね」「仲間も必要だよね」、そういったものがあると、昔より速くやりたいことができたりする。なので、無形の価値が、上がっていくのかな、と。持つんじゃなくて。

あと、今、自分は幸せってところがテーマなので、どういうときに幸せだっていうことを知ってるかどうかが、カギなのかなって。たとえば、幸福学っていうものがあって、幸福学でも、幸せを数値化できるところまできてるんですね。

今、そこ専門家じゃないんですけども、感謝する気持ちだったり、「やってみよう」と思ったときにやれる人だったりだとか、ま、なんでしょう、「なんとかなる」っていう前向きな気持ちだとか、数値化できている。高ければ高いほど幸せだ、幸せだと生産性も上がって、ビジネスも上手くいくっていうのが、あの、幸福学だと、心理学の範囲だと思うんですけども、皆さん、昔は成功を目指してたわけですけども、幸せな状態な方が成功しやすいだったりとか、仲間も集めやすいというふうに、なんかシフトしてきたのかなって。

より幸せな状態を知ることだったりが、働く上では大事なのかなと。感覚的にまだわかってるわけじゃないですけども。

 

しつもんカンファレンス『これからの時代の新しい働き方』

寒川井 :実験しながら?

松田(もゆる) :実験しながらですね。

寒川井 :ありがとうございます。ニックさん、どのように時代がまた進んでいくと思いますか?働き方において?

桑名(ニック):正直わからないのもあるんですけど、ある意味2極化していくんじゃないかなっていうのがありますね。もうしばらくの間だと思いますけど。僕、今、どっちかというと降りていく方にいってるので、どっちかというと。昔ながらの子どもに戻りながらも。

前の事業自体は土着型って、僕、言ってたんですね。元々の母体はあの、通信販売の企画で販売をしていって、売上を作っていくということをやってるんですけども、僕たちの資源をどう使うかというところに立たないといけないんで、土着型の方で、生計を立てたりとか、幸せを求めたりということが、日本の中でどんどんこれから進んでいくじゃないかと思います。

その中でどう幸せを見つけるのか?というところが、一つの実験なのかなと思いますね。

寒川井 :ありがとうございます。

 

本質を見抜くことと、変化に柔軟であること

寒川井 :山本さんはいかがですかね? これからどういう働き方のシフト、ワークスタイルに変わっていくと思いますか?

山本 :あの、いろいろ予想とかするじゃないですか。だいたい当たらないなと思っていて。で、あの、メディアがガーって騒ぐわけですよね。「AIだ、なんだ、働き方改革だ、なんだ」と。

本質を見抜くのはすごく重要なのかなって思っていて、何が起きてるのか、なんでこんなに騒がれてるのか、それに振り回されないことがすごい重要かなと思っていて。ちゃんと本質を見抜いて、AIがばーっと言われてますけど、全然大丈夫かなって思ってるんですね。

「アナログが大切だ」って言ってますし、働き方改革で効率だって言ってるときに、「いやいやそこまで言っちゃダメですよ」って、今、真逆のことをいつも言うんですけども。振りすぎちゃうんで。

なので、本質を見抜くってことと、ただ変化は絶対していくんで、変化に柔軟であるということはすごく重要だなと思います。変化に柔軟じゃないと、「今までこれでごはん食べてたから、このままで行くんだ」と、「いや、時代変わるからそれに意固地になったらダメですよ」って。

変化に対しては柔軟に、かつ、足一歩早く出すのはさっと出してみて、失敗したら引っ込めたらいいんで、「どうかな、どうかな、どうかな」って思ってると、チャンス逃してしまうんで、失敗したら反省してサイクルを回す。そうすれば、どんな時代が来てもですね、あの、大丈夫かなって、思います。

 

しつもんカンファレンス『これからの時代の新しい働き方』

寒川井 :ありがとうございます。いろんなワークスタイルがあると思うので、ぜひ自分のあったワークスタイルを見つけるためにも、好奇心をただ持つだけでも良いと思いますけども、いろんなワークスタイル、働き方をしている人に接してみるということを、すごくおすすめしたいなと思います。

では、お時間、ここまでにしようかなと思いますが、最後、またこの3人にですね、大きな拍手で終わりたいと思います。

会場 :拍手

松田(もゆる) :1個だけいいですか。

みなさん、帰ると、結局、働き方がまた戻っちゃうかもしれないですけど、「何か一つ実験してみよう」ということは、自分の中では昔からあったことなんです。実験するときに、何しようって思ったら、子どもの頃にすごい楽しかったりしたこととか、夢中になったことを、今大人になったらできないってなってる人が多いと思うんですね。

「それと働き方とを、どうかけて合わせてみたらいいかな」という実験をしてみると、意外とできるかもしれないですし、できなかったらできなかったで、「こうやったらできるよ」って教えてくれる人がいるかもしれないので、まず「あなたにできる自分は何ですか?」っていうところを考えてみると、実験をしてみて。

寒川井 :失敗しても大丈夫ですね?

松田(もゆる) :失敗しても今のところ、死なないですね、今のところ。結構、致死量高い活動はしてるんですけど。

寒川井 :攻めてきますね~。

松田(もゆる) :夕日が大好きなんですけども、時間を忘れてずっと見てられるんです。夕日って、こう沈む瞬間が綺麗だなっていう人が多いと思うんですけど、私は、沈んだ後の10分、20分が大好きで。だいたい自転車で奥地に行くので、帰りは真っ暗で怖いんですけど。そこをずっと見てられるので、そういうのは大好きで、それを発信することで仕事になるので。

寒川井 :なるほど。

松田(もゆる) :昔はそれが仕事にできなかったんですけども。今は仕事になる。仕事にするのが目的じゃないですけども。好きなことをやりながら、何かが返ってくるかもしれないし、返ってこなくても死なないし。

寒川井 :恐れずにいろいろ実験していただければなと思います。ありがとうございます。

 

撮影:寺前陽司、上田修司、清川佑介

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