「機能的な価値」以外のものを どう尖らせるか。 自分の自然な立ち位置を見つけていく

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講演録『未来のブランドの授業』Part3

 

人はどんなものに「価値」を感じるのか? 変わりつつある「価値」の捉え方について語り合うことで、『未来のブランドの授業』はさらに深まっていきました。

2017年9月30日開催
しつもんカンファレンス in OKINAWA セッション3C


▼登壇者情報

スピーカー/
深澤 里奈子
湯河原リトリートご縁の杜Goen no Mori 代表取締役

上野 律子
魅力ぶらんど 代表、女性視点ブランドコンサルタント

高橋 宏比公
GRAFICO DESIGN inc. 取締役YELL 代表、 Art Director/Graphic Designer

質問家/
田中 聖世
まさよ操体サロンオーナー兼セラピスト


ひじりちゃん :ポテンシャルがあってこそのブランディングだから、ブランドのポテンシャルを高めることも大事なんですけども、ここにいる方たちは、ブランドを持っている方でなく、今からブランドを作ろうという方がたくさんいらっしゃると思うんですが、ブランディングのプロの方からアドバイスなどあったりしますか?

りっちー :個人の方が多いんですよね?

ひじりちゃん :はい。フリーランスの方が。

 

価値として表現するものが変わってきた

りっちー :今日、『なぜあの人にはファンがどんどんできるのか?』のセッションでもおっしゃっていたんですが、無理やりじゃなくって自然体でやっているところに、それが心地よいという人たちが集まってくるということですよね。

「自分一人で100万人を相手にしよう」と仕事していないと思うんですよ。なので、自分自身も心地よくて相手も心地よい関係をどれだけ作っていって努力を惜しまないか。すごい王道かもしれないけども、そういうことをやっている人たちがファンがついているんだろうな、と登壇していた人たちを見てて思って。

あと楽しい人たちですよね。「この人と会いたいな」「この人と会うと元気出るんだよね」だとか。技術ももちろんあるだろうけど、元気に集まるみたいな感じでしょ。一緒に会っているだけでそれだけでリトリートになると思うんですよね(笑)。

りなりな :一緒にしゃべったり、一緒にごはん食べたりします。

りっちー :そのためにお金を出してくるわけですよね。そこに価値がある。その人の価値っていうのは楽しくないとダメだなーと、最近は会社にしても素敵な人にしても。

りなりな :価値はね、価値として表現するものって今までの考え方と少し違ってきたのかなと思います。

今、仕事体験にお金払って来るんですよ、仕事しに。外に出している募集だと5日で10万円とかでも来るんですよ。それぐらい、場にいることが価値になったりだとか、仕事というのはキッチンワークなのですけども、料理をするという流れの中で自然界につながるとか瞑想していくとか、日常の中に持って帰れるものが価値になってたりだとか、価値観って昔よりも変わってきてるのかもしれない。

りっちー :分けて言うと、よく講座なんかで言うのは、『機能的な価値』と『情緒的価値』という言い方をするんですけども、機能的価値っていうのは、それがないとダメ、できない、たとえば掃除機だったらゴミを吸うのは機能的価値なんですね。

でもそれだけで人間は買うわけじゃなくって、おしゃれだなとか、かっこいいなーとかで掃除機買うこともあって、それ全体で人はお金を出しているんですよということを言うんですけども、今日の話にも通ずるのかもしれない。コンテンツや講座などやってたりカウンセリングやっている人も、絶対外しちゃいけない機能的な価値は、ポテンシャルが高くないといけない。

けれども、それだけで人は買うんじゃなくって、勢いで買ったり、「なんか買ってしまったんだよね」というところで人は買うので、そういう意味では、未来のブランドっていうのは、「なんか買っちゃったんだよね」をどこで尖らすかというところで、その人柄だったりとか。

りなりな :前は人が認めてるものを「それがブランドだから買うと安心」みたいな感じだったのが、今は自分が良いかどうなのかという判断が結果として「それがいいね」という形で集まってくる感じがありますよね。

りっちー :そうですね。それが、どんどん変わってきているので、それに共感できたら買うとか、女性なんか特にそうですね。

しつもんカンファレンス『未来のブランドの授業』

 

「自分が心地いい」がブランドにつながる

ひこ :ということは、もしかすると豊かさの内容の幅が変わってきていることが言えるかもしれないですね。

りっちー :そうですね。

ひこ :昔は、みんなと同じヴィトンというブランドのバッグを持つことに豊かさを感じてたけども、今は自分の気持ちに素直にポチッとすることが豊かさであるということなのかもしれないですね。

りっちー :そうですね。だから、「人が持っているものが安心感がある」としていたものが、「人が持っていないから嬉しいのよね」とか、「自分が心地よいからこれ選んでるのよね」という人はどんどん増えてきて、最初の話になるけど、そういう人たちもいるんだというところに、なんか「やった!」みたいな感じ、「わかってもらえるのよね」みたいな。

りなりな :空間も価値になるんですよね。

ひじりちゃん :ものじゃないんですね~

りっちー :そうですね。体験だったりだとか、そこに集まる人だとか。こちらもそうかもしれないですけどもね。

ひこ :それは、シンプルイズザベスト。未来の。

ひじりちゃん :見えない価値をどこで作っていくか?ということになりますか。

ひこ :見えない場所も、もしかすると何らのプロモーションかもしれませんが、そうなってくると、見えない場所に対して可視化・見える化するということをしないといけないわけですよね。そういうときに僕なんかの仕事が役に立つ。

ひじりちゃん :エルメスなどの上質な素材とかではなくって、見えない綺麗な整頓された空間みたいなものが価値に変わっていくというのが、みんなで一致団結して同じものを分かち合う感じになるんですかね。

りなりな :それぞれの違いが良いという時代かな。

うちで、あの、チクチク講座とか言って、チクチク、手縫いでバッグを作る。バッグを作るときに、最初に布を置くんですけども、「この布はこうしたらいいな」「こうしたらいいな」っていうふうに、その人と布との対話の中で決めていく。あの時間帯がエネルギー高くなっていくんですね。

それで縫ってく間に瞑想状態になるので、置いてみたら「ちょっと足りないなー」みたいな部分を、足りないんだけど足りなくなるとどうなるのかなーと思いながら縫っていく。「あ、ここが足りないから少しここで曲がって、こうなってこうなってこうなったんだー」みたいな。

1個しかないんですよ、世界に。そういうふうに足りなかったからこそできた、このここが可愛いみたいな感じで、みんなが自分が作ったバッグを本当に可愛いって言って持って帰るんですよね。

そういうふうに、もの自体がブランドというよりも、そこに作られる過程とか過程に参加をしているとか、体験そのものとか、自分がそのプロセスに関わったりだとか、そういうものが結果としてブランドとか価値になっている感じがしますよね。お客さんを見てると。

りっちー :それ多くなっていますね。ものじゃなくって体験とかそういうものがブランドになったりだとか。

 

提供するだけではなく、一緒にやることも「価値」

ひじりちゃん :じゃ、私とかだと施術をしていて、健康になっていくということをブランディング化していきたいんですけど、私の場合は、自分でも動かしていただきながらこっちが施術をする。施術自身を売り込むというよりも、未来のブランドでいくと、なんていうのかな、一緒に健康になっていく過程みたいなものを売り込むのがいいんですかね?

しつもんカンファレンス『未来のブランドの授業』

 

りなりな :すごくいい感じがしますね。一緒にやる。

寝てたらそうなったみたいな感じよりも、「一緒に動かしてください、はい」とか。

ひじりちゃん :そうなったら、積み重ねた先がブランドになるというか?

りなりな :セルフケアができることをお伝えしてあげるということが価値のような感じがして、誰かに頼らないと、あそこに行かないと自分が楽にならないというよりも、一緒にやるということは、自分でセルフケアができるということ。それを教わりに来ることが、これからの施術は価値になる感じがしますね。

自分でもできる、誰でもできる、お互いに少し家族の中でやりあいっこすることができるとか、そういうコミュニケーションが取れるような感じがします。

ひじりちゃん :そうですよね。

ひこ :それはいいんですけども、施術をされる方、ま、男なんで、整体師のおっさんなんかだと、あの~、お客を怒りはしてもあんまり客の身体を褒めはしないかなって。何が言いたいかっていうと

ひじりちゃん :確かに怒ってますね。

ひこ :体の声を聞けると思うんですよ。それを優しく伝えてあげられる、あるいは、「こうでこうだよね」というようなお話をすれば、コミュニケーションが取れるんですよね。それが楽しそうであれば、お客様の体の声を通訳してお客様に聞かせてあげられれば、十分、お客様は施術を受けた代償を気持ち良く払うと思うんですよ。

ひじりちゃん :そこで言葉化していくみたいな感じですか?

ひこ :ええええ。

ひじりちゃん :この間海外で初めて施術してきたんですけど

ひこ :やった!

ひじりちゃん :嬉しかったんでついついすっごい大サービスしちゃったら、どんどん痛みが取れていっちゃって、面白かったんですけども、「痛み、おいくつですか?」と聞いていたら、「2、1.0あと0.1」とか言いながらやっていて、いまお話をお聞きしながらその風景を思い出したんですけど、なんかそういうのは、どうやってブランド化していくんですか?

ひこ :そうやって一人一人に対応していきながら、自分の話術・手技をポテンシャルアップしていきながら広告打つみたいな感じでしょうか?

ひじりちゃん :それは広告?

ひこ :はい。いや、打たなくていいんですよ。

ひじりちゃん :打たなくていい(笑)

りなりな :口コミみたいな、昔からのそれがいちばんの大広告ですよね。

 

100%を目指さない、常にテストマーケ!

りっちー :今日の、ファンのセッションとか、遊んで…みたいなセッションで、「感じる」「頭で考えるんじゃない感じるんだ」というキーワードとかお聞きしながら、私が思ったのは、やっぱり数やってみるとだんだん高まるというか、量が質を生むという言葉があって、やってみることでわかることがある。

セッションをさせてもらうときに、やる前からすごく考えていらっしゃる方がいて、名刺なんかも「こうやったらいいよね」っていうセッションをするんだけども、それを実際にやっている人はその中の10%くらいだったりで、やってなかったりするとわからなんですよね。

それはなんでかな、と思うと、恐れがあるかもしれないですけど、100%を目指すからじゃないのかなと思っていて。よく「100%を目指さないで」と言うんですよ、ツールとか作るときも。100%を目指すといつまでも出せないわけですよ。「とにかくツール作ってみて、60%でもいいから人に見せてみて」って。

ひこ :僕ね、それクライアントにも言いますよ。

ジャガポックル関連のパッケージ新製品が出るともちろんやるんですけども、「これ別に失敗してもいいよね」って言う。

りっちー :テストマーケとかね

ひこ :そうそう。好んで失敗していいわけじゃないけども、新しい商品で新しい製法で新しいカテゴリーであれば、「実験してみたくないですか?」と言う。クライアントは、案外「今までそのキャラクターのシリーズできたのでキャラクターでいきたい」と言ってくれたりするんですけど、「中身は違うのでそこは発想を変えた方がいいんじゃないでしょうか?」と。

そういうことにチャレンジすることを心配するんですよ。でも変えりゃいいんだから。失敗したら戻したらいんだから。そういうことです。

りっちー :私が良くいうのは、私はマーケティングをやっていたので、「テストマーケだと思ってください」って言うんですよ。

しつもんカンファレンス『未来のブランドの授業』

ひこ :そうそうそうそう。

りっちー :「お客様は誰ですか?」「決まらないんです」という方、いらっしゃるんですけども、「この人もいいし、この人もいいと思うんです」と言うと、「じゃ両方やってみてください」って。やってるうちに、「自分がやっぱりいちばんやりやすいお客さんってこの人たちだなぁ」というのがわかってくるからって。

私も独立してすぐの名刺って、ブランディングスタイリストって出してたんですね。みんなに出してたら、「ブラインド?」とか「スタイリスト、洋服ですか?」とか、これは伝わっていないということがわかったので、変えないといけないことがわかったんですよね。

だから、100%目指さずにちっちゃなテストをやってみて、この人たちが私がやりやすいんだなーとか、あるいは、テストをやっているという気持ちでやったら、ちょっと楽になってできるんじゃないかなーというのはありますね。

ひこ :いやぁ、アリだと思います。

りっちー :チラシなんかもそうだし、名刺も。こうやったら伝わらなかったということがわかった。

ひこ :そうです!そうです!はい!

りっちー :言ってみて伝わったらOKだと思うし、伝わってよかったなと思ってテストをやっているときにお仕事になったりするんですよ。だから、やってみないとわからないということと。そういうことをテストマーケというと気が楽になるというか。

 

動いてみたらわかる。違ったら修正する

りなりな :なんか思考が大きすぎると、動けないじゃないですか。

体が動くと早いと思うんで、私も旅館から「ご縁の杜」になるときに、頭でね、「旅館した方がうまくいくのに」って、「お金なんてすごいいいじゃないか」と思ってたんですけど、そうすると体が動かないわけですね。

それで何を始めたかというと、日の出ツアー。

それは、自分が変わっていくのに、頭をおきたいと思って、日の出は腹から物事が変わっていくので見に行こうと思って。一人じゃ続かないんで、お客さんを連れて行こうと思って、お客さんを連れて行き始めたら“日の出ツアー”みたいな感じで目玉商品になっちゃったんですけども。

本当に自分も開いていくし、連れて行ったお客さんも、なんかわかった気がするとかそういう感覚に。

体が先に動いちゃう仕組みを自分の暮らしの中に取り入れるっていうのも、そのあとですごく頭で考えやすいんですよね。ちょっと楽になりますね。動いちゃったから。動いちゃったら、あ、そういうことなんだって。

ひこ :そして、巻き込む!

りなりな :自分がやりたいことに人を巻き込む。あ、結果ですね。

そういうのが自分も楽しいし、自分がいいと思っていることに人がいいと思ってついてきてくれるなら楽しいことになっていく、みたいな感じがありますね。

りっちー :ミヒロさんなんてまさにそうですよね。0期とか。

ひじりちゃん :0期(笑)。

ひこ :マイナスつくときありますよね。

りっちー :一緒に作っていきましょうって言って、テストじゃないですか。ごめんなさい、知らない方いらっしゃったら、申し訳ないですけども。

そういった点でミヒロブランドってうまいなーって思うところが、そういうところで、あんまり考えずにやってみて、やってみてこれが違うなーとわかったらすぐに修正をかけるとか。ブラッシュアップするというのが、ものすごく素晴らしいなと思っていて。

しつもんカンファレンス『未来のブランドの授業』

ひこ :ま、ほんの一端ですけどね、それはね。

さっきブランドにしてもしつもんが使える話をしましたけども、オールマイティなので、しつもんは。そこですよね、きっと強みはね。

ひじりちゃん :恐れない。

りなりな :「辞めてもいい」って思うこと。3日坊主でいい。3日坊主万歳!3日坊主でいいやと思うと始められる。「4日続いちゃったよ~、すごい私」みたいな。

りっちー :やってみる。

りなりな :そうすると自己肯定感が高まるじゃないですか。4日続けた私、いつだって終わらしたっていいんだけど、もうちょっと楽しいからやってみる、みたいな。「私的には終わらす、終わらしていい」って。そしたら始められる気がしますね。

ひじりちゃん :深く考えないことが大切なんですね。

りなりな :身体が変わっちゃう方が。

ひじりちゃん :こっちと思っていたけど、明日はこっちみたいな。

ひこ :でもポテンシャルは高めないとダメですよ。

りなりな :そうそう。なんか「やりたいことをやる」っていうだけのことと、どこからその原動力が湧いてきてるかによって「恐れから解放されたい」という恐れから湧いてきたやりたいことは続かないんですよね。

ぐーっと腹から湧いてきた「やってみたいな」をやってみたら、続いてるなみたいな。

ひこ :ファンができている。

 

ぼーっとするとアイデアが湧いてくる

りなりな :そしていつでも辞めることができると思って、日の出ツアーも1000日続いたからそろそろやめようかな、と思っていて。

ひじりちゃん :え、1000日続けたものを辞めるんですか?

りなりな :「やめてもいいかな」みたいな、「希望があったらやります」みたいな。そんな感じで、それだけ続けるとやめられないと思う自分がいて、段々苦しくなるんですよね。

あんなに良かったものだから1回やめてみようと思って、「9月30日をもって一度完了し、希望があったらやります」というふうにしようと。すると楽になる。次のことがきっとね、浮かんでくるわけですね。

ひこ :いわゆる、ぼーっというやつですね。

りなりな :ぼーっというやつですね。

ひこ :流行りの。

りなりな :ええ。この間3日間森の中に入ることをしたんですけどもね、寝続けるとかね。

今までちょっと時間があると、何かをしなければいけないとか宿のこととか思っちゃうけど、森にいて携帯もなければ何もできないから寝る、みたいな。

「寝ちゃいけない」と思ったりするじゃないですか、いろいろ思ってるときって。進まないといけないときって。こんなときに、「森の中だから寝るしかないな」みたいなね、そんな時間を取ってみるというのも、日の出と一緒で、大自然の中に身を置くのは進みやすいですね。

ひじりちゃん :良いですね。ミヒロさんおっしゃってましたもんね。オンラインのマスター講座の無料動画で、ぼーっとすることに時間を買ってるって。

ひこ :それです!

ひじりちゃん :それ!それがいちばんのブランドの秘訣ですか? ぼーっとする?

りなりな :ぼーっとするんです。寝るとか、寝すぎてぼーっとする。

ひじりちゃん :ぼーっとするときにアイデアが湧いてくる?

りなりな :なんかゼロになって本当にやりたいことはこれだなー、いらないものはこれだなーってはっきりしてくる感じがします。

ひこ :ここでプライオリティーの話が出てくるんですね。

ひじりちゃん :ぐちゃぐちゃ考えちゃダメですね。

りなりな :ま、それも一つだし、いいじゃないですか? ダメということがいちばん罪悪感を落とすので、「すんごい考えてる時期があったね、いいねー」。

ひじりちゃん :「今考えてるねー」みたいな?

りなりな :「いいねー」って、「素晴らしいねー」って。

ひじりちゃん :未来のブランドは、ぼーっとするにつきますか?

会場 :笑

ひこ :それでまとめられると違うと思う。

ひじりちゃん :どういうふうにまとめたら?

 

今この瞬間に起きていることを楽しむ

ひこ :個々パーソナルで言えば、自分磨きなんでしょうし、ファンづくりなんでしょうし、自分を満たすことなので、『魔法の質問』を1から振り返ってですね、考えてみるとすごく良い近道になるかもしれない。

ひじりちゃん :『魔法の質問』以外にはないですか? プロ目線から。『魔法の質問』につきますか?

ひこ :大きいと思うんですよね。使えるので。

みなさん多くの方は勉強されていると思うので、そこにはその自分をブランド化していくファンづくりでもなんでもメソッドがたくさん凝縮されています。もう1回振り返ってみると、「ブランドとは?」とか、「自分とは?」というメッセージがあると思うので、良い機会なので振り返ってみてはいかがでしょうか。

ひじりちゃん :りなりなからは何かありますか?

しつもんカンファレンス『未来のブランドの授業』

りなりな :そうですね。最初に言ったことと同じで、腹から湧くことに正直でいる。

自分も楽だし、周りも変わっていくし、現象を楽しむ。あと、苦労したりしてることも、結果として最終的に財産になるので、大変だなというときは大変だなという今が素晴らしい。今この瞬間に起きていることを楽しんでいくのがいいかなって思いますね。

ひじりちゃん :苦しいときって結構よくあるじゃないですか。

孤独を感じたり寂しかったりとか、好きなものであればあるほど闇に向かい合うことが多いなってすごい感じるんですけど、そういうときはどうするんですか?

りなりな :「闇に向かい合ってるー」って、「向かい合ってるー」って、なんかこう何が起きてても、一旦客観視する自分を、この辺の角度から作ってみたりとかする。

しつもんもそうですよね。

だいたいこっちの方に一回自分を置くみたいな感じですよね。視点ができるということですよね。そういうふうに眺めていると、「今めっちゃ苦しんでるー!」というような感じですよね。いや、「苦しんでるよねー」という感じで見てあげる。

りっちー :陰と陽の法則? 深いところに闇があったら深い闇が転じて陽になるとか、陽を追求すると陰が出てくるみたいな。言葉が正しいかどうか、皆さんの方がご存知かもしれないですけど、私自身も本当、なんだろう、インプットを得ないといけないとか、ブランドは独自性を追求しようとかいって、これを得たいと思って一生懸命いろんなものを勉強しに行ったりするんだけども。

ひじりちゃん :します。

りっちー :しますよね。インプットばっかりじゃだめで、アウトプットしないと入ってこないじゃないですか。

呼吸の先生なんかもいらっしゃるからあれだけれども、吐かないと吸うこともできないし、そのバランスがいい状態を、自分自身の良い状態を作ったら自分ブランドっていうのがわかってくるんじゃないかなと思うんですよね。

 

自分の自然な立ち位置を見つけていく

りっちー :パーソナルブランドなんかの講座をやらせていただくことがあるんですけども、自分のライフサイクルを書いていただいたりすると、自分の経験はいろんなところで、落ちてるけど上がるときってありますよね。

どんなときにエネルギーが高まるかっていうのは、人それぞれ違ってて、なんか自分自身が何かに直面したときにエネルギーが出る人もいらっしゃれば、何か自分らしさを取り戻したときにエネルギーが出る人もいらっしゃるので、そういう自分を知るっていう、自分と会話するところと人と会話するところ、自分に質問するところと相手に質問するところ、そのアウトプットとインプット、両方があることによって自分自身がニュートラルなところに近づくんじゃないかなっていうのが最近ありますね。

だからポジティブだけでもいけないというか、ポジティブはいいんだけど「ポジティブにならなくちゃいけない」ということはちょっと違うと思っていて。単純に逆らうといいことはないなと思うので、自分の感情を味わうっていうことがリトリートだったり。ぼーっとする時間だったりだとか、ただ単にぼーっとしてたら、全然仕事をしていない。

りなりな :そうそうそうそう。味わう。いい。

りっちー :一生懸命自分を磨くことも大切だと思っていて、磨き方が違う磨き方をするとしんどいなと思うので、そのバランスで自分の立ち位置がどこにあるかっていうのが見つけられるといいなーと、その人の立ち位置が、自然な立ち位置、無理のない立ち位置。

ひじりちゃん :無理のない立ち位置で自分らしく?

りっちー :それはやってみないとわからない。あんまり恐れずに100%目指さずやってみてくださいって。

りなりな :やってみないとわからないですよね。すごく、後で振り返っていい経験だったーって、私、離婚もしていたりとか、子どもが3人いていちばん上の子が学校行かないだとかいろいろあるんですけども、それも面白いなーと思っていて。

離婚したときに、いちばんの体験が「こういう生き方がこんなふうに変わった」とすごく良かったので、離婚を薦めるわけじゃないですけども、良かったなっていうふうに思えると、これから起こるこの瞬間に起きてる嫌なことも、どんなふうに体験になっちゃうんだろうみたいな見方ができるようになっちゃって、そうすると味わえる。

りっちー :いいところの環境の心地よいところに来ると、そういういい人と出会えるので、そこでコラボなんか起きて、良いブランドが高めあったりできる。

りなりな :マイナスなことがブランドのきっかけになるとか、それで子どもが学校に行かないことだって、フリースクールを勉強したりしたら、これは子どもが大人になってからこれから「ご縁の杜ライフアカデミア」を作っていくんですね。

「子どもが学校ダメだったのがすごい勉強になった、良かった」と思って、「君のおかげだ、ごめん」みたいな。

ひじりちゃん :いろいろありつつも『魔法の質問』の原点に戻って、自分らしくあんまり深く考えずに、60%でも30%でも動いていくみたいなのが大切になるということですね。

りっちー :30%よりもうちょっと大きく。

ひじりちゃん :そっか、そっか。

りっちー :ま、いいや(笑)

ひじりちゃん :やってみる(笑)。

りなりな :やってみてくださいね(笑)。

ひこ :やり直せばいいよ(笑)。

りなりな :失敗してもいいよ。

ひじりちゃん :じゃ、この場を最後にまとめるとしたら、一言ずつどんな言葉がありますか?

ひこ :そうですね。ブランド、今日はなんども何度もポテンシャルという話を出させていただいたんですけども、自分の持っている魅力と自分の見た目をバランス良くアピールしていくことが皆さんにとってのブランドであれば、僕は、今日の話はよかったかなと思います。ありがとうございます^^

ひじりちゃん :ありがとうございます。りなりなは?

りなりな :そうですね、腹に正直にというところから、腹に正直になると心がグッと喜んで、喜んだものをアイデア化するときに、頭を使う身体の使い方をしていくと、それが結果としてそのアイデアがブランドになっていくんじゃないでしょうか。喜びでやっていく。

ひじりちゃん :いい言葉。ありがとうございます。

りっちー、お願いします!

りっちー :はい。私はですね、自分を考えるときに、「本当に?」という質問をしますね。それと、「やりたいの? やりたくないの?」という質問をして、そこに正直にするようにしています。

ひじりちゃん :はい、ありがとうございます。
未来のブランドの授業、75分ということで締めさせていただきたいと思います。本日はありがとうございました

しつもんカンファレンス『未来のブランドの授業』

撮影:寺前陽司、上田修司、清川佑介

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