体はすべてつながっている。痛みや症状を見るのではなく、本来の状態に戻ることを意識する

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講演録『体の声にすべてのヒントがある』Part3

 

体のことを気にする人は意外に自分の体に触れていない?! そんな言葉も飛び出したセッション後半。スピーカーたちが伝えたい想いとは?

2017年10月1日開催
しつもんカンファレンスin OKINAWA セッション4B


▼登壇者情報

スピーカー/
佐々木綾
AYAウィメンズクリニック
ホリスティック医(産婦人科医)

熊倉達之
一般社団法人リラクセンスボディーセラピー 代表

藤田友佳子
一般社団法人日本ボディリズムマネジメント協会 代表理事
株式会社 Tree of Heart 代表取締役
キャリアコンサルタント(厚生省国家資格)

質問家/
みちの えみこ
笑顔ライフ★プロデューサー
姿勢科学の専門家


みちの :理論的に体のことをお伝えしたりも、みなさん、されるんですか?

ちょこちゃん :そうですね。私もあんまり専門家ではないんですが、呼吸って筋肉で動いてたんだって、今になって、「あ、そうだったんだ」って思うんです。たとえば、肩こりの人とか、上半身の筋肉がうまく使えてないと、それだけでも呼吸がしづらい、浅い呼吸になっている、そういうのも繋がっていたんだなとか。

筋肉をちゃんと意識してあげると、たぶんそこの筋肉が答えてくれると思うので、変にこのあたりというよりも、「あ、これにこれが繋がってるから、この筋肉に話しかけてあげるのは大切かな」と思ってやっているんですけど、どうでしょうか。

ゆるゆる :すごくいいですよね~。つい、「そこ、そこ!」ってやりがちですよね。

ちょこちゃん :はい、そうですね。そこだけではなくて、なぜ、そこにいってるか、あと生活習慣からとか他のものからきているんじゃないかとか、いろんな角度で自分に問いかけて、で、いろいろなものを嗅いでみるとかっていうところが、大切かなと思っています。

ゆるゆる :出てるのは、結果ですもんね。

ちょこちゃん :本当にそうですね。

ゆるゆる :結果だけ変えようと思っても、変わんないんですよね。

ちょこちゃん :そうですね、はい。

あと、自分自身で気がついたのは、痛みが起こったのは、実は、ある環境から出るためだったなと今自分で思っていて。その痛みがなければ、ずっと我慢し続けてそこにいたのを、それによって出ることが実際できたので、それがサインだったのかなということですけども、

何がいい悪いではないですし、バランスも大切だと思っているんですが、何か体調が良くないという時は、体のことだけでもなく、もしかしたら周りの環境といったところまで見ると変わってくるんじゃないかなって、自分の経験で思っています。

しつもんカンファレンス「体の声にすべてのヒントがある」

みちの :ありがとうございます。

私は姿勢のことをやってますけど、姿勢って、健康の中の一部というふうに教えていて、他に睡眠とか栄養面とか、今おっしゃった環境もそうだし、あと運動もしないとだし、そういういろんな要素が関わってくるんだけど、割と人って「ここだけ」という感じで(ごく一部だけしか見ていない)。

体のこともそうですね。腰が痛いだったら「腰が悪いんです」ってすごく言うんですけど、「いや、悪いのが腰かどうか全体を調べて確認しないと」と話はするんです。もしこの会場の中にですね、部分的に困っている方がいらっしゃったら、もしかしたら、ちょっと他にも(原因が)あるのかもしれないなと思って見てみるっていうのも、すごい大事なのかなと思います。

 

痛みが教えてくれること

みちの :あと、履歴ですよね。
あやさん、今までどういうふうに生きてきたとか、使い方とかで、体の今の状態になっているという話をされていたんですけど……

あや :痛みと言われて、ちょっと思ったんですけど。
テレビを観ていて面白くて笑いたいのに、旦那さんがちょっと鬱っぽくて、周りにうるさくされたり人が楽しくしてるとイライラするから、旦那の隣では笑えなくて喜びを抑えているという方が、「腕が痛くって」と言って来られたんですよ。

でも、その人が自分の喜びを発散できるようになると、そこの部分、さっきやっていただいたように、勝手に自分で人生を変えて、日常生活に戻られたみたいで、痛みって喜びと隣り合わせにあるということをすんごい感じた瞬間だったんですよね。

痛みが悪いわけではないし、いきなりとっちゃうともったいない時もあるので、極端な言い方なんですけど、その痛みの裏にあるものとか、そこに至るまでのことのほうに、どうしても、こうなんか、その人の魅力を感じちゃう。

みちの :痛みですら個性みたいな感じ?

あや :自分を守るためとか知るための痛みだったり、それこそ環境を変えるために、私も組織から出るために体調を崩したのかなって、今聞いていて思ったので、変に当てはまる必要はないですけども、振り返ったら、全部つながってた、みたいな、

ちょこちゃん :そうですよね。バファリンとかで痛みを抑えたらもったいないなっていうのは、ありますよね。

ゆるゆる :ありますよね。どうしても、理由を考えたくなるけど、なんかこう目的というか、「何のためにこの痛みが起こっているのか」とか、ちょっと目の向け方を変えるだけでも、見える世界や感じるのものが変わってくるのかなと。

ちょこちゃん :そうですね。

みちの :さっき、感じない人もいるという話もしてたんですけど、「ここが痛いです」っておっしゃる方に言うことが、「痛いんだったら正常です」と。痛みすら感じない人もいるので、「痛いんだったら神経は正常に働いてるから、その痛みが発生した原因をちゃんと見つけてそこを解決しましょうね」って話をするんですけど。

たしかに痛みは不快ですが、不快な痛みが起きるのは体に何かの問題が起きてるからなのに、薬で抑えてしまって、それが悪化してしまうことの方が怖いんじゃないかって。

ちょこちゃん :そうですね。

しつもんカンファレンス「体の声にすべてのヒントがある」

みちの :体の声を聞くとか、体はすべて知っているというところで、お話を聞いてるんですけども、そうですね、ちょっと体を動かしたいので、ゆるゆるさん、なんか一つ、ご自身がされてることで、こういうことやるといいよーというのがあったら、レクチャーをお願いします。

 

「しようとしない」ことの大切さ

ゆるゆる :わかりました。

えー、そうですね、どれにしようかな、って思いながら、たとえばなんですけど、うーん、そうですね、「しようとしない」を一つテーマにやってみようかなって思います。

さっき、体って、こう強い力でぐっとやって、自分に合わない聖域だったら、必ずギュって抵抗があるっていうことをお話させていただいて、体験していただいたりしましたけど、本当にすごい反応してくれるんですよ。

反応で教えてくれるので、だからこそ「しよう」と思っちゃうと、相手に今、このくらい動ける範囲があるとして、それを超えて動かしてあげようとしちゃうんですね。それが逆に抵抗を生む場合って結構多くって。だから、「コリが硬いから」ってほぐしてあげればあげるほど逆になったりとか、「マッサージをちょっと入れます」ってやると体がパンパンになるとか、結構多いんですよね。

逆にその分、硬くなって感じにくくなって、普段コリないよってことに繋がっていくと思うんです。そんなところで、「しようとしない」ということの大事さを見ていきたいなと思うんですが、えーと、ま、皆さん普段いろんな体の場所を使われると思うので、たぶん最終的にはどこの場所でもできると思うんですが…。

結構、手をよく使うと思います。なので、手の状態を見ていこうかなと思うんですね、手が硬い、柔らかいって、ありますよね。

ちょっと自分の手の柔らかさ、簡単に探ってみていただいてもいいですか?

って言っても、人によって探り方がそれぞれ違ったりします。縮めたり離したり緩めたりする人もいれば、押してみたりする人もいれば、伸ばしてみたりする人もいれば、いろいろ違いはあるんですけども、ちょっと普段やらないかなっていうことをやってみようと思っていて、何をしてみようかっていうと、皮膚を動かしてみようかなって。

皮膚。普通、コリっていうと、筋肉じゃないですか。筋肉って皮むけるんですけど、直接、筋肉って触ったことありますか? たぶん、本当にメスを入れることがなければ、触る機会がないんですよね。

どんなに奥の筋肉を狙って触っていると思ってても、触っているのは皮膚なんですよ。普段、皮膚ってほとんど意識していない。発生学的には、脳と繋がっているとかがあったりするので…、で、それを話すと時間が長くなるのではしょりますけども。

しつもんカンファレンス「体の声にすべてのヒントがある」

ゆるゆる :なので、皮膚にちょっと目を向けてみようかなと思っていて、たとえば、ご自身の手のひらにしましょうか。手のひらを動かしてみたいと。

奥に押さなくてもいいので、ちょっと動かしてみる感じ、ですね。

もしかすると最初は手の甲くらいがわかりやすいかもしれないですよ。表面と奥が全部動く感じって、おそらくあると思うんですね。それが手の平側もあるはずなんですよ。

もちろん滑ったらわからないので、見えますかね? 滑ったらわからないので、こう、こっちの皮膚とこっちの皮膚がくっついているくらい。で、ちょっと動かしてみると、多少なんか表面だけずれて動く感じがあると思います。

で、これをたとえば、同じことをやるんですけど、この動かされた方の手を1回、キュッと力を入れた状態、入れた状態でもう1回皮膚を動かしてみてほしいんですよ。そうすると、皮膚の動き方って、変わりません? どうなりました?

会場 :あんまり動かなくなりました。

ゆるゆる :ですよね。動きがちっちゃくなるんですよ。

逆にそれを離してみると動く感じ、わかります? 大丈夫です?

で、これがわかりやすい人、わかりにくい人がいて、あとでちょっとまた説明しますけど、どういうことかというと、奥の筋肉がぎゅっと硬くなっている時って、表面の皮膚もそれに引っ張られて、突っ張って動きにくくなるんです。

なので、逆に言えば、表面の皮膚を動かしてみて「動きにくいところは硬いんだな」、逆に「動きやすいところはそうでもないのかな」という違いがあるということです。

何もしてない時とぎゅっと力を入れた時のその動き方の差がすごくある人というのは、比較的柔らかい人。でも、楽にしていると思っていても緊張している人は、もともと硬いから、力入れてもあまり変わらないんですよ。あんまりよくわからないなという人は、普段から力が入っているのかもしれないです。

そんなふうに動かしてみる方向性のところって、なんか目に見えやすいじゃないですか。感じるっておそらく、しやすいと思うんですよ。

しつもんカンファレンス「体の声にすべてのヒントがある」

ゆるゆる :押しているのはわかりにくかったりすると思うので、ちょっと動かしてみるというのをしてみると、自分の状態がまず見えるかなと思うんです。

それを手のひらの手首に近いところとか、指に近いところ、指も筋肉に皮膚があるので、指はどうかなって探ってみると、結構、場所によって動きの幅というのが違うはずなんですよ。それをちょっと感じながら動かしてみていただいて、逆に動かしていくことが、結果、感じることにつながっていくわけですよ。

感じようとすると、あまりに漠然としていて難しいんだけど、この、「どこからどこまで動くのかな」って、要するに「これ以上は頑張らないと動かないというところができたら、こんな感じなのね」って思えばいいわけなんですけど。

その範囲で、私たちは“皮膚の遊び”って言うんですけど、「その限界を見ていきましょう」というのをよく言うんです。「どのくらい無理なく動けるかな」って探っていく。で、面白いもので、限界を見ていくと、限界ってどうなると思いますか?

そう、広がるんですよね。たぶんこれって、物事すべてにおいて言えるかなと。広げようと思うと抵抗が生まれたりするけど、ちゃんと限界を見ていくということができると、自然と広がっていくきっかけになったりするんですよね。

本当に、体の縮図かなと思っていて。なので、ご自身で、今日は手がどのくらい動くのかなというのを、やっていこうかなと思います。30秒くらいいきますか。

どう動かしていただいてもいいので、ご自身の手に興味を持っていただいて、どのくらい動くかなと、皮膚を動かしてみてください。なにかしようとしなくていいと思うんで、チェックだと思っていただいて。ただ、「これくらい動くのに、ここまでしか動かさない」では変わらないので、動く分は動かして欲しいんですよ。遠慮せずに、ここで止まっちゃうな、ここで止まっちゃうな、という動きを見ていくように。

みちの :これ、右手と左手で違うんじゃないんですかね?

しつもんカンファレンス「体の声にすべてのヒントがある」

ゆるゆる :全然違うんですよ。とりあえず、片手でやっていきましょう。マイク持ちながら、やりにくいですけど、こんな感じで、挟んで動かしてみてもいいですし、普通は奥にぎゅっと入れたいところを、筋肉ではなくて、皮膚がどのくらい動くかなという発想で。こうやって、自分の体に興味を持つって、なかなか機会がないかなと思うんですよ。

体って痛いとか辛い時は目が向くけども、そうではないと、なかなか目を向ける機会がないので、今日の自分の状態どうかなとか、普段から目を向け慣れている人はわかると思うんだけど、そうじゃない人が多いと思います。でも、動かしてみるとなんか、これは動く、動かない、動きやすい、動きにくい、とか、それがたとえば、毎日ちょっとずつ動かし続けると、昨日よりも動きやすいなとか、昨日よりも動きにくいなとか、今日の状態がわかったりして、それを繰り返していくと、だんだん変わっていったりするんですよね。

たとえばですけど、手の動き具合を確認してもらうと、案外やった側とやってない側って、動きやすさが違ってきたりするんですよ。そうそうそうそう、このように、こう皮膚、筋肉があるところ、どこでもできるんですけど、手の平だけじゃなくて、どの場所でもできるんです。

今のように、腕でもできるし、肩でもできるし、普通は、押したり揉んだり、こう引っ張ったりとかしてみようかなとか思うんだけど、ちょっと皮膚を動かしてみる。こうやって、自分の体に興味を持って触れてみるという機会が、一つのきっかけになることがすごくあると思うので、ぜひやってみていただけると、「自分の体を感じる」ということがすごく、あるんじゃないかなと。

いろんな方法があると思うんですが、これもね、一つのきっかけになったら嬉しいなと思います。こんなところで、はい。

みちの :ありがとうございます。皮膚っていうと面積広いですからね。相当いろんなところでやれますね。今日は手で、明日は足とかもできます。

ゆるゆる :そうです、どこでもできますよ。気楽にできるじゃないですか。構えなくてもいいし、準備もいらないし、ちょっと話も聞きながらこうやってるだけでも全然違ったり。

みちの :そうですね。ありがとうございます。

ぜひ、皆さん実践してもらいたいないと思いますが、そうですね、顔とかね、右と左でこわばってるとかあったりするかもしれないですね、そんなの感じてみるといいかもしれません。

意外とですけど、体のことを気にされてる方に限って自分の体をあんまり触れてなかったり、ありますよね。

ゆるゆる :そうそうそうそう、そうなんです。触れてみるってすごく大事。

みちの :はい、人に触れてもらうのも一つなんですけども、自分でやるというのもいいかなと私もいま思いました。

ゆるゆる :そうですね。

みちの :ありがとうございます。
えーっと、残り時間があと少しになったんですけれども、最後にですね、スピーカーの皆さんに体のことを通じてですね、人に伝えたいと思っていらっしゃることですとか、ご自身がいつも思ってることとかをお伺いしたいと思うんですけども。

ちょこちゃんからお願いします。

 

自分に声をかけて、自分の体を大切にする

ちょこちゃん :皆さんにもお伝えしたいこと、はい。

よくミヒロさんからも「自分を大切に」とか「自分を満たす」という言葉を聞いて、私も意識しているんですが、いちばんやりやすいのが「自分の体を大切にする」ということかなと思ってます。

で、私も、「手当て」と言うくらい手の力ってすごく大切だと思っているので、自分で何か触れるってことも大切ですし。その時に、私も、自分の体にできる限り声をかけるようにしていまして、夜だったら、「頑張ったね、お疲れ様~」ですとか、朝だったら「おはよう、今日も楽しく、楽しもう」とか、そういう、自分にちゃんと声をかけて自分を大切にする。それができていると、自分の周りでもつながっていったりですとか、笑顔の方が増えるんじゃないかなと。はい、それをお伝えできたらなと思っております。

みちの :ありがとうございます。結局、これってなんでも一緒で、恋愛とか子育てとか、そういうことも全部そうですよね。

自分がまず大事にできていないと、人のことを大事にできないし、人からも思ってもらえないとか、そういうことに通じるのかなってちょっと思いますね。

ちょこちゃん :そうですね。

みちの :ありがとうございます。じゃ、ゆるゆる。

 

体の状態に善悪をつけず、本来の状態に戻る

ゆるゆる :はい、そうですね。

ま、名前がゆるゆるってことくらいなので、”緩む”が一つテーマになっています。皆さんにもこの緩むことの大切さ、ぜひ知ってもらえたらなと思っていて、もちろん感じている人も多いと思うんですけど、やっぱり最初にお話し合ったように、普段、緊張している人、状況って多いじゃないですか。現代社会に生きていると。

だから、緩むことがすごく大事で、でも、別に、緩むことが正しいとか良いことで、縮むことや硬くなることが悪いか、というとそうじゃないんですよ。

僕なんか、セラピストを長くやってきて、硬い人ばっかり相手にしてるわけですよ。そうすると、「硬いのは良くない、悪い。柔らかいことがいいんだ」って、つい思いがちなんだけど、でもそうじゃなくて、「緩むことは大事だけど、硬くなることだって大事だよね」という話で。硬くなれなかったら動けないですから。緩みっぱなしだったらどうなりますか? 生活できないですよ。

だからこそ、ちゃんと硬くできる、ちゃんと縮めるために、緩めていくことが大事。縮んだり、緩んだりということが、どれだけちゃんとしっかりできているのか。それが本来持っている状態。

赤ちゃんの頃って、すごく力が強い。ギューッとなる力もすごく強いし、でも、ふわっとほどく力も強いし、その幅を本来の状態に戻していくことが、すごく大事かなと。リラックスっていうと、緩むだけという感覚になりがちなんだけど、そうじゃなくて、縮んだり緩んだりが自由にできる状態というのがすごく大事。

たまたま硬い状態があるから、逆に「緩むことって大事だよね」ってなると思うので、本当に緩むことを大事にしていただきながらも、そこに善悪をつけずに、ご自身の体を感じながらも本来の状態に戻っていただける、そんなことができるようになったので、そのきっかけが今日の一つになったら嬉しいなと思っています。

みちの :ありがとうございます。なんか、私たち、動物なんですよ。当たり前なんですけど。

動くものなのに、私たちの生活には動いてない時間が増えてるんですね。世界的にも問題になっていて、「座りすぎ」とかって聞いているかもしれないですけど、実は、「20分同じ姿勢をしていると、寿命に影響する」と言われていて、世界的には話題になっているんです。そういう意味では、ゆるゆるの名前どおり、動かしたり緩めたりということがすごく大事なのかなって思います。

私は仕事中に20分で休憩と言っても難しい、という人には「せめて1時間に1回はその場で立ったり座ったりだけでもしましょうよ」と言うんですけど、動くということは結構、大事だなって。

ゆるゆる :その時、頭で考えすぎずに、「動きたいように動くかな?」ということが大事かなって思っています。

しつもんカンファレンス「体の声にすべてのヒントがある」

みちの :そうですね。ありがとうございます。

じゃ、あやさん、お願いします。

あや :質問をもう1回言ってもらっても(笑)

みちの :ごめんなさい。

あや :忘れちゃいました。

みちの :あやさんが体のことを通じて、皆さんにお伝えしたいことですとか、ご自身が思ってらっしゃることとかお伝えください。

赤ちゃんは、実はオンオフが上手い

あや :さっき、ゆるゆるさんにやっていただいた時も、今、余韻として残っているんですけども、対面すると必ず共鳴するじゃないですか。するんですね。

赤ちゃんを抱っこすると、みんな、なんだかんだ言って笑顔になりますよね。しかめっ面する人もいますけども、だいたい緩むっていうか。ですけど、赤ちゃんって本当に力が強くて、緩む時は緩んで、オンオフがすごく上手い。

赤ちゃんに対面した時に人はどういう状態かと言うと、相手を見る前に自分が共鳴して、相手にやってもらう前に自分が緩んで、それに共鳴してもらうぐらいの感じで、常に自分を振り返るみたいなことをやってるので、赤ちゃんって本当、あるがまま好きなようにやってますけれども、共鳴させるのが上手い。

だけども、みんな子宮の中から生まれて、上手だった時代があるので、それを思い出していくということが体の声を聞くきっかけになるのかなと思います、はい。

みちの :すごく、綺麗にまとめていただいてありがとうございます。赤ちゃんの学び。

あや :感じて、いろいろできて、みんな、その力が絶対あると思うんですけども、それを行動に移す。腹で決めて前に出すこと。昔の人の体の使い方って、赤ちゃんが思ったとおりに動かすように、今の現代人に必要なんじゃないかなって思っています。

みちの :それって、なんかコツとかあります?

あや :あ、また、時間あるときに。

みちの :ちょっといい? はい、オッケーです。

あや :前屈してもらってみていいですか? 硬さとかを見てるんじゃないんですけど…、ありがとうございます。ちょっとこういう、私、実は力入れているわけじゃないですけども、こっちだけで前屈してもらって。

自分が緩み過ぎても抜けちゃうし、こうやって緩むのと、緊張するのと、自分がどこがハッピーバランスかというのを、自分の体が誘導してくれるので…。お願いします。

こんな感じで、これは前屈が目的じゃなくって姿勢とリンクします。

しつもんカンファレンス「体の声にすべてのヒントがある」

会場の男性 :すごく楽な感じがします。どっしり感というか。

あや :人間って、足の裏でどこに重心があるかをわかって生まれてくるので、それが定まらないから、今、何が好きかわからないというのが体に出ちゃっているんです。こうやって、ポーンと動かしてあげると…

会場の男性 :なんかリラックスしたというか、安定したというか。

あや :リラックスして立った時と、勝手に楽しく動き出すみたいなことが、赤ちゃんの体の使い方なんですけど、そんな感じで、丹田を意識するっていうことができると。

会場の男性 :はい

あや :はい、そんな感じで。

みちの :おへその下くらいとかですかね?

あや :きっかけになる子宮の感覚というか、子宮の声を聞く。体の声を聞くって言っても、こっちの声を聞いているので、ここで感じるっていうのが。

みちの :腹に落とす?

あや :はい。

みちの :ありがとうございます。そういうことで、皆さん、お腹の中でも感じるっていうことをやっていったらいいかなと思います。それでは3人の方、ありがとうございます。

撮影:寺前陽司、上田修司、清川佑介

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