講演録『夫が成功してしまうアゲ妻の作り方』Part1
社会に新しい形の価値を提供する「成功した夫」を持つ3人の妻たちは、どんなパートナーシップを築いているのだろう? 出会いから、夫がピンチのときの乗り越え方まで、かけがえのないパートナーになる秘訣をたっぷり伺いました。
2017年10月1日開催
しつもんカンファレンスin OKINAWA セッション6B
▼登壇者情報
スピーカー/
山本 あや
マナカードリーダー
ロミロミ&クリスタルボウル セラピスト
宗像 みか
天然酵母石窯パン宗像堂を経営
沖縄サドベリースクール創立&運営メンバー
宮地 理津子
Current-R株式会社代表
日本医療ホスピタリティ学会 理事
日本歯科医療コーディネーター協会(JAMDPC)代表
質問家/
WAKANA
ホリスティックライフコンサルタント
WAKANA:みなさん、こんにちは。
今日は、「夫を成功させてしまうアゲ妻の作り方」というテーマなんですけど、そもそもスピーカーのお三方は私の大切な友人でもあります。
理津子さんはちょっと違うんだけど、3人に初めて会ったとき、最初に旦那さまにお会いしてるんですね。で、そこから、「妻です」っていう形でご紹介いただいてるんですけど、初めて会ったときに、なんか「妻です」っていう感じじゃなかったんですよ。私の中で。
「あやちゃん」っていう感じで、「みかさん」っていう感じで、「理津子」さんっていう感じだったのね。その感覚がね、なんだかすごく新鮮というか、すごいなと思って。
こちらのお三方の旦那さまは、世で言うところの成功してらっしゃる方です。
世の中や社会に、新しい働き方や生き方や素晴らしいものを提供している、という意味での成功なんですけど、成功者の奥さまっていう感じが全然しなかったのね。わかりやすく言うと、それぞれが 自分のブランドを醸し出している。
「私はね〜こういうことをしててね〜」とか「こんなことしてるんですよ」みたいなことは全然言わないんだけど、その在り方がすごい素敵だなって思って、興味を持ったんです。
宗像みか(以下、みか):ありがとうございます。
アゲ妻たちによる、旦那さま紹介
WAKANA : その秘密を今日はいろいろ女子トークで話していけたらと思っています。
では、まずここで、3人の自己紹介ではなくて、それぞれの旦那さまの紹介をしていただけたらと思います。
みか :どんな人なのかっていう…。
WAKANA :そうそう、「自分にとっての旦那さまはこんな人です」っていうことで。じゃあ、あやちゃんからいこうか。
山本あや(以下、あや):初めまして。山本あやと申します。よろしくお願いします。主人はですね、そちらの後ろにいる白いポロシャツ…(笑)。彼はですね、ほんとに猪突猛進というか、もう猪そのものなんですけれども、想いがすごく強くあって、それをとにかく「やるんだー!いけー!」みたいな感じでいける。いってしまえる人。迷いなくいける人だと私は思っています。
で、猪ですから、あんまりきれいには進めないんですよね。とにかく「いけー!」でいくので、荒地になって、その後を私がちょっと「大丈夫かな?」(手で荒地をならしていくジェスチャー)ってしていく関係かな?と私は思っています。そんな主人です。
山本 あや
起業家である夫を持つ妻であり、5歳の娘と3歳の息子の子育てに奮闘中のママ。夫の仕事の都合でカリフォルニアにて約5年の子育て生活。その中で、以前から学び続けているマナカードを通してハワイアンの幸福論とロミロミ(ハワイアンマッサージ)、そしてカリフォルニアで得たクリスタルヒーリングボウルを合わせたセッションを行う。自分や他人を心から愛することを感じ、心と体両面からバランスを整えることにより、パートナーシップや子育てや仕事など、その人自身についての悩みを一緒に解いていく。幸せに生きることへの執着は人一倍強く、またそれを諦めない。周りを大切にする為にも自分を大切に生きることを実践中。
WAKANA : 素敵ですね。猪でした〜(笑)。では、みかさん。
みか :え〜動物にたとえると…(笑)、なんでしょうね。彼は、研究心が旺盛で、1つのことをものすご〜く深く、奥深く掘り下げてしまうので、周りがそれについて行けなくて、アタフタしちゃうみたいな。深〜く掘り込んでいったり、宇宙にぽ〜んと飛んでいったり…。
WAKANA :飛びすぎたり。
みか :そうなんです。そういう人なんです。
WAKANA :ちなみに、あちらの帽子をかぶった方が旦那さまですね。
みか :はい。
宗像 みか
沖縄サドベリースクール(一般社団法人)創立メンバー、現運営メンバー。
(サドベリースクールとはアメリカ、ボストンのサドベリーバレースクールの理念に基づき
デモクラティックな教育を行っている学校。世界中に広がりを見せている)。17歳と14歳の娘が創立時(2009年2月)より在籍。自身は夫と共に天然酵母石窯パン宗像堂を経営。1963年奄美大島生まれ。東放学園専門学校マスコミ広報科卒業。商社の広報室、ネーネーズのマネージャーなどを経て現在に至る。
WAKANA :では、理津子さん。
宮地理津子(以下、理津子):動物がちょっと思い浮かばない(笑)。動物だとわかりやすいかなって思ったんですけど、どちらかというと猪系です。
WAKANA :そうなんだぁ。
理津子 :で、私がすごく若い時から知っていて、「世の中にこんな人がいるんだな」っていうくらい、自分とは違った人だったんですね。
ある面、すごく頑固で。ただとても印象的だったのが、彼は歯科医なんですけど、「ぼくね、天職だと思ってるんだよね!」って言って、「すごく素敵だな」って思ったんですね。
その後、そういう人なので、どんどんどんどん自分のやりたいことをやっていくんですが、ふと後ろを見ると誰もついてこない(笑)。
なので、どちらかというと猪系じゃないのかなって、もう「それでいいんだ!」「分かる人には分かるんだ!」っていう、(主人が会場に)来たら言います。
宮地 理津子
「Well-being を世界に広げる」。私が定義しているWell-being とは、身体、心が活き活きと健やかで、自分や周りの可能性を信じられ共に成長できること。そして、その幸福感(豊かさ)を一緒に分かち合えること。このマチュアな感覚を日々洗練させ、少しでも多くの人とシェアして広げていく。この思いを実現させるために、たまたまご縁があった医療というチャンネルから発信しています。
・クリニック・マネジメント(主人と二人三脚で「一人でも多くの患者さんにファンになっていただくためには!に取り組んで30年)
・Current-R株式会社(皆んな同じ悩みを持っているのだ!では、実際、自分たちが実践して成功したことを他の医療関係者にもお役に立てるように再現性を持たせて発信しよう12年)
・Hospitality-Jの運営(娘たちがグローバルな環境の中で学ぶ中、日本人として誇りを持って前に進めるとよいなという思いから、日本の素晴らしさを発信しよう6年)
WAKANA: 爽やかな笑顔でパァーって光が差すのが分かると思う。はい。ありがとうございます。
一応、一般的な紹介も簡単にしておこうかと思うんですけど、あやさんの旦那さまは……、私も詳しいことは分からなくて申し訳ないんですが、すごいサービスがあるのね(笑)。それを使って、みんなすごく仕事をしていて、すごく自分らしく生きてて。自分らしく生きるためのツールを作った方で、シリコンバレーでやられてたり、世界でも日本でも素晴らしい活躍をされている方です(拍手)。
みかさんの旦那さま、宗像さんは、みなさん、宗像堂ってもうご存知でございますね? もう有名ですよね。
今日もね、会場にパンがありますけど、沖縄の宗像堂というパン屋さんで、ほんとになんて言うんですかね、「生きる哲学」っていうのかな? そういうものをパンを通じて伝えているんですね。だから海外からもたくさん食べに来たり、涙を流したり、そこで人生を変えていったりという、ほんとうに素晴らしいパンを作っているご主人でございます(拍手)。
みか :ありがとうございます。
WAKANA :そして、理津子さんの旦那さまはとても歯が眩しいんですけど、歯科医として東京の方で4階建てのクリニックを経営されて、さらに某東京のセレブ地域において、自宅でVIP専用の歯科医をされている、とても素敵なご主人さまでございます。
こういった素敵なご主人たち、世にたくさんの影響を与えていくような人たちをどうやってこのお三方はつくり 、そして誰もついていけない人たちについていき、にも関わらず「内助の功」とかじゃなくてね、それぞれがそれぞれとして輝いているのはなぜなのか?っていうところを、ぜひ、お話していきたいなと思います。
WAKANA
Holistic Life Consultant
時間と場所にとらわれないライフススタイルで世界を旅しながら、各国でご縁のある方がにホリスティックライフセッションを行う。1年のうち300日は海外に滞在。2015年より夫婦で始めたインターネットラジオ番組「ライフトラベラーズカフェ」(Podcast)は、Appleの2015年のベスト番組に選ばれ現在は30万人の視聴者がいる。
旦那さまとの出逢いのエピソード
WAKANA :そもそも、どうやって告白されたんですか?(笑)
それ、気になるよね。
じゃあ、理津子さんからいきましょうか。
理津子: その辺を考えると、彼はすごいなぁって思うんですが。
私が学生の時に1年間イギリスにいた時期があるんですが、なんとその間に、12歳違う弟の家庭教師になっていて……。
その前に、もうちょっとお話しすると、私にはものすごく厳しい父がいるんですが、今みたいに携帯もない時代で、男女関係にもすごく厳しい家だったので、電話が鳴って「理津子さんいますか?」「いいえ、いません。ガチャン!」みたいな(笑)家だったんです。
ま、そういう背景もあったのか、弟の家庭教師を「私がやります!」って、私がイギリスに行っている間にしていまして、私が帰って来たらですね、もう”娘の嫌なボーイフレンド”ではなく、”息子の大事な先生”ってなってたんですね。
WAKANA :さすが〜!
理津子: なので、すんなり、なんとなく周りが「ほ〜んとに彼は素晴らしいよ」っていう感じで、なんとなく結婚しました。
WAKANA :すごい。なかなか戦略的ですね。
理津子 :だからすごいんじゃないかなぁ。
WAKANA :ちゃんと大事なところを突いてる。へぇ〜すごい。
理津子 :本人にちゃんと聞いてみたことはないですけど。
WAKANA :そうですね。後でちゃんと聞いてみましょう。みかさんは?
みか :はい。私は実は、出会ってから半年後に結婚してるんですね。
WAKANA :え〜早い。
みか :そう、 出会って3ヶ月後くらいに付き合い始めて、3ヶ月後にはもう入籍していてっていう、すごい早い展開だったんですけれども、なんか付き合い始めのワクワクドキドキっていうようなのはあまりなくって、なんだかすーっと、いつの間にか手を繋いで隣にいたっていう。
WAKANA :え〜。
みか :なんか不思議な、恋愛のドキドキワクワクっていうそういう期間はほんとに少なくて、不思議な感じがしました。
WAKANA :具体的に出会いはどういう感じだったんですか?
みか: 出会いは、彼は最初大学院生だったんですよ。私はもう仕事をしていたんですけれども。友達がやっているお店で出会いました。
WAKANA :へぇ〜。
みか :たまたまそこのお店の人が、「留守にするから、ちょっと2人で店を見ておいてくれない?」と。「え?なんで私と彼が?」って思ったんですけど、その時に彼の動きを見ていて、「あ、この人すごいな、何でもできるな」って。そのときに「あっ」って思ったんですね。
WAKANA :そこでちょっと心が動いた。
みか :そうですね。
WAKANA :そこから自然に一緒にいるようになった。
みか :そうですね。はい、自然な感じで。今までそんな風に出会った人がいなかったですね。
WAKANA :すごく素敵。では、あやちゃん。
あや :はい。私は共通の友達がいて、その友達がホームパーティをしたときに「紹介したい人がいる」ということで、紹介してもらったのが主人です。
後で聞いた話ですけど、主人はその友達に対して、30項目くらいの項目をバーっと書いてたらしくって、「僕は次に付き合う人とは結婚を考えたいから、こういう人(リスト)を探してほしい」って。
WAKANA :女性でそれする人は多いかもしれないけど、男性でするってすごい珍しいかも。
あや :ねぇ。私が項目を満たした女性で、友達が彼に紹介した2番目です(笑)。
WAKANA :2番目なんだね。
みか :その項目に全部?
あや :いや、全部じゃないと思いますけど、ま、よかったんじゃないんですかね(笑)。
WAKANA :でもそれで、あやちゃんはどう思われたの?
あや :最初出会った時は、お友達を広げるっていう意味でいいかなって思って行ったんですけど、何の気もきかない人だなって思って。後から聞くと、すごく緊張してたらしいんですけど。
WAKANA :あぁ〜。
あや :私と2人のお友達で行ったけど、その2人とはすごく話とかしたりするのに、紹介してもらうと聞いてるのに、全然話もしてくれないし、「この人どう思ってるのかな?」っていう感じだったんです。
でも、彼は、緊張していたらしくって「あえて話ができなかった」って、後で。言い訳かもしれないですけど(笑)。
WAKANA :なるほどね。そこで、告白されて?
あや :そこでは、電話番号も一切聞かれず、
WAKANA :え〜!
あや :連絡先の交換がなかったので、「特に興味なかったかなぁ」って思ってたら、後でその友人を介して「連絡先教えてください」みたいな。
WAKANA :猪もシャイなんですね。(笑)
あや :そうなんです。そういう感じです。
ラブラブの秘訣は、尊敬と信頼
WAKANA :おもしろ〜い。
3人は、パートナーさんと一緒にいることもたくさんあるんですけども、ほんとにラブラブなんですよ。で、みんなね、奥さんのことが大好きなのね。「大好き大好き」とは言わないんだけど、名前を呼ぶときにそういうの分かるじゃないですか。「あやちゃん。あやちゃん」っていう時も、♡マークがバンバン飛び交うというか(笑)。「みかさんがね、みかさん。みかさんが素敵なんだよ」みたいな感じで♡がくるし、理津子さんは一緒にいるだけでもうピンクの視線が分かるしね。
でも、それってすごいなって思って。最初からそういう風に愛されてたというか、もちろん最初から愛していたと思うんですけど、ラブラブだったんですか?
(あやを見て)目が合ったから、あやさんから(笑)。
あや :最初からラブラブ……? でも、彼の中ではチェック項目があったから、項目に当てはまってるかどうかを会話の中とか、デートを重ねる中で見てたと思うんですよね。だから、けっこうパシッと、「僕の理想に近いんだ」ってところでインプットされたのかなって思うんですけど。
WAKANA :なるほどねぇ。じゃあ、最初からけっこう「大好き!」っていう感じで。
あや :そうですね。
WAKANA :今もそんな感じだもんね。
あや : 出会ってけっこうすぐに「お付き合いしたいです」みたいな感じで言われて、「はあ〜?」みたいな。「私はあなたのこと全然知らないから、そんな好きとか言われても」みたいな。私にしてみたら、そんな項目のこととか知らないし(笑)。
その時も項目の話をしないから、「なんでそんなに私のこと好きなん?」って思って。不思議から入った感じです。
WAKANA :でも今、あやちゃん、(旦那さまのこと)好き?(笑)
あや :好きですよ〜(笑)。尊敬してます、すごく。
WAKANA :その尊敬するっていう状態って、結婚してとか付き合ってすぐそうなった感じなの?
あや :尊敬してっていうのは…、う〜ん、でもやっぱり一緒に過ごすようになって、徐々にという感じかなと私は思います。
WAKANA :いろんな姿を見て。
あや :うん。いろんな面を見るようになって。
WAKANA :みかさんは?
みか :そうですね。私も最初はそういう出会いだったので、す〜っといつの間にか一緒に居たっていう感じだったので。いろんな出来事を2人で乗り越えたり、一緒に経験したりすることで深まっていったんじゃないかなと思います。
WAKANA :関係性が深まったのは、途中からいろいろ解決していく中で?
みか :根っこの部分でそれは感じるものがあったかなぁ。
WAKANA :へぇ〜。
みか :だからちょっと不思議でしたけれどね。
WAKANA :ご縁がね、何かのご縁がきっとね。
みか :そうですね。
WAKANA :素敵。理津子さんは?
理津子 :主人と結婚生活35年になるんですね。出会ったときから入れると、自分の両親と暮らすより彼といる時間の方が長くって、もしね、WAKANAちゃんが私たちの関係性をそういうふうに見てくれてるとしたら、それは何なのかな?と考えると、根底には何か繋がっているところがあり、そして、ものすごく未来においてはビジョン。お互いの将来に対するビジョンだと思います。
彼は仕事人間で、私はまた別の人間で、でもすごく似ているんですが、この間は、ほんとにクリエイト。創る。創ってきているって感じです。
自然にできてるっていうより、あ、もちろんすごく自然体なんですけれども、2人で丁寧に丁寧に丁寧に……、創ってきているっていう感覚があります。
WAKANA :なるほどねぇ。それは壊れそうになるときもありますよね。いろんなことが。
理津子 :ありますあります。
撮影:寺前陽司、上田修司、清川佑介